早稲田の古文 夏期集中講座 第17回 「古今著聞集」における後鳥羽上皇
「後鳥羽天皇は在位十四年・院政二十二年、その間広大な御領からの収入によって、水瀬・宇治に優雅な離宮を営み、各地に度々御幸なされ、和歌・音楽・絵画・競馬・蹴鞠などの文化面ですぐれた資質と識見を示して、華やかに活躍された。」
と、新潮日本古典集成の『古今著聞集』(上)(西尾光一・小林保治校注)P364の頭注に書かれています。いわゆる「日本史」の本は政治史に偏っているのでこのような紹介はしません。更に「和歌は特に秀でられ、『新古今集』の完成は言うまでもないが、多くの詠歌や残された