成人式

行きませんでした
出席しませんでした
遠い昔
ホントは式典に、でるべきです
成人式

振袖が眩しい
真新しい背広組
20歳
成人式と聞けば
強烈に意識するものはある
地域
その地に生まれて学校にいき
高校卒業すれば就職するひとも
大学に進学するひともいる
だけど
故郷で、生まれた土地でいきて
ゆく
憧憬ですが、出来なかった
山も川面も空も眩しすぎた
中学までは、ごった煮
成績がよしも不良もみんな同じ
不良組は別の世界の人達だと
距離は置いていました
犯罪に巻きまれると将来に
影響すると思ってましたから
でも眩しかった
やりたい事をやれてるのは
彼らかもしれない
喧嘩にバイクに暴走族
こちらは年中無休で図書館

成人式というと
いつも思い出す映画があります

『復讐するは我にあり』

毒々しい、身体を掻きむしられる
様な映画。
連続強盗殺人犯事件
ベースには、クリスチャンの
両親
緒形拳と三國連太郎のガチンコ
厳格な父親と破天荒な息子

ラストに向かうシーン
面会室
「ヌシは、オイを許さんかもしれんが
オイもヌシを許さん」
ヌシを殺せばよかつた
緒形拳が面会プレート越しに
ふてぶてしく言い放つ

三國連太郎が物静かに、返す
「罪なき人達しか殺せん
親殺しなどヌシには出来ん」

緒形拳の顔面に、三國連太郎は
唾を吐きつける

壮絶な憎悪と
断ち切れない愛情とは
いえない感情は塗れて、
空気が渇いているが
湿気を帯びて引裂けないままだ

医学部中退しようと悩んでる頃
観た映画
見終わってから席からしばらく
立ち上がれなかつた
医学部3年 中退して
やりたい事をやるべきではないのか
藻掻いてるとアパートに夜に戻ると
ドア外に紙袋が。
数少ない親しい同級生が「過去問おいておくから頑張れ」
急行列車から飛び降りれない


幼少時に、親がいない
同級生を羨ましく思ったことがある
なぜか
決断が自らの判断で出来るからだ
暴走族に参加する気は毛頭無かったが
新聞配達には憧れた
誘われたことはあつたが
行かなかつた 
いいや、行けなかった

成人式は眩しくても
ホントは参加すべきだった
その場の皮膚感覚を体験するべき
だった
だけど、
不安で不安で、学年進学の
試験のことしか頭になかった
見えてなかった


その地のスーパーで働くひとや
市役所職員になつたり
職業選択の自由は、自らが
決めるべきなのだか、そこに
地元がついてくるひと、
そうではなく故郷を離れるひとにも
分かれる

1月のこの時期はいつも
思い出します



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