【読書を通してキャリア形成】裸でも生きる
みなさん読書は好きですか?
私は小学生の時から本が好きで、よく読んでいます。
何で好きなんだろうと考えてみたら、自分が歩んでこなかった経験を、読書を通して感じることができるからだなあと思うに至りました。
今回は、シリーズ化していきたい「読書を通してキャリア形成」第二弾となります。
著者が何を考え、どんな行動をしたのかを要約できればと思います!
▶︎前回のnoteはこちら
「将来どんなことをしたいのかまだ決まってない」
「なんとなく海外に興味ある」
そんな方におすすめの本です📖
タイトル「裸でも生きる」
今回紹介するのは、マザーハウス代表兼デザイナーの山口絵理子さん著書「裸でも生きる」です。
あらすじ
イジメ、非行……居場所がなかった青春。強くなりたいと入部したのは「男子柔道部」。そして偏差値40から3ヵ月で一流大学合格。大学を卒業し、本当の現場を見たいと渡ったアジア最貧国バングラデシュ。腐敗にまみれた国で見つけた眠る素材、出会う人々。やがてバッグ造りで起業を決意。
数々の失敗、挫折、裏切りに遭いながらも歩みを続け、途上国発ブランド マザーハウスを軌道に乗せて各マスコミで最注目の女性の、
明日へ向かう力に溢れたノンフィクション!
(Amazonより引用)
これから山口絵里子さんの学生時代から、マザーハウス立ち上げに至った経緯を紹介していきます。
いじめや柔道の厳しい練習を乗り越える小学~高校時代
山口さんは、小学校でいじめを受けていました。
校門をくぐることができないほど学校が怖くなったそうですが、母の日記を見たことがきっかけで決心し、学校に再度通うことができたそうです。
このいじめを克服した経験から、「不可能なんて何もないんだ!」と思ったそうです。
中学からは柔道を始め、高校では柔道男子部が強いところに入ります。
厳しい練習に食らいつき、ジュニアオリンピックの第7位に上り詰めました。
「私以上に努力してきた人間はいない」県大会の決勝戦ではこう思っていたそうです。
太田メモ📝
柔道での経験は、読んでいる側も痛くなってくるような壮絶なものでしたが、あきらめなかったからこそ、大会で自信満々に挑むことができたんだなと思いました。
開発学にのめり込んだ大学時代
小学校から学校に対する不満や教育に疑問を思っていた山口さん、社会を変えるようなことをしたいという思いがあり、慶応大学に入学します。
大学では竹中平蔵研究会に入り、そこでマザーハウスの副代表である山崎さんと出会いました。
開発学にのめり込み、世界には社会的システムの原因により学校にいけない子どもが何億人といる、使命はここにある!と思ったそうです。
そこから在学中に開発コンサルタントのリサーチアシスタント、国際機関で予算戦略本部を経験します。
しかし、国際機関と発展途上国の乖離を感じたことで、現場を見たいと思い当時「アジア 最貧国」で検索欄に出てきたバングラデシュへ行きました。
太田メモ📝
国際機関での「2ドル」と発展途上国での「2ドル」の差、とても大きいんだなぁと感じました。自由に働ける国際機関に対して疑問をもつマインドがあるかどうかは、自分が働きたい場所を考えるときにおいて大事なところなんだろうな。
バングラデシュで感じた限界
山口さんはバングラデシュでたくさんのものを見て感じて、「自分は何のために生まれてきたんだろう」と考えたそうです。
そしてバングラデシュのことをもっと知るために、現地の大学院へ進学します。
一旦は国連に行くためアメリカの大学院を考えていたそうですが、途上国で現場を見ることのほうが大切だとのことでした。
バングラデシュで過ごすうちに、賄賂やストライキなどを見たことで、自分の目指す援助の方法は適切ではないのではと思ったそうです。
また、一人ができることの限界や現実が努力だけではどうしようもないことを思い知りました。
太田メモ📝
バングラデシュに行き、そのまま現地の大学院の試験を受けた山口さん。この行動力、エネルギーがすごいです。試験の途中で停電になっても「日常茶飯事だから」と続けさせられたエピソードなど、日本でのあたりまえが覆されるようなことがふとしたときに起きていると感じました。
ジュートとの出会い
そんなある日、中小企業フェスティバルでジュートに出会います。
ジュートは、環境にも優しい天然繊維です。
「これだ!」と思った山口さんは、バッグを日本に輸出できないかと考えました。
現地でバッグを生産する工場を見学するにつれ、悪い品質でもかわいそうだからという気持ちで先進国の人びとに買われるも、使われないことに疑問を感じ、こう思います。
「途上国発のブランドを作る」
2006年3月9日、マザーハウスが誕生しました。
太田メモ📝
ほんとに、行動力が半端ないです。私がマザーハウスに惹かれている理由の一つは、「途上国から世界に通用するブランドを作る」というキャッチコピーなのですが、このバングラデシュでの想いからぶれずにずっとやってきているのかと思うと、勝手に心が熱くなります。
マザーハウスを起業
ここーから、ジュートを使ったバッグの構想を練り、工場探しを始めます。
工場探しは難航しましたが、ラッセルさんという人と出会い、一緒にバッグ作りが始まりました。
工場では屋台の食べ物をみんなに配ったり、音楽を流したり、掃除をしたりと職場環境を改善したことで、成果が出始めたそうです。
一ミリも妥協しない、みんなと一緒の席で話す山口さんを、現地の人々は「マダム」と呼び、一生懸命つくってくれました。
やっとバッグが完成し、日本で販売したとき、初めて購入してくれた方が欠けてくれた
「大事に使うわね」
という言葉が心に残っているそうです。
その際に、バッグによって購入者がバングラデシュと繋がり、”何かが生まれた”感覚を得ました。
太田メモ📝
ここを読んでいて思ったのは、山口さんの現地の人へのリスペクトや姿勢が、とても伝わってくることです。上から罵倒していたって、良いパートナーは作れるはずがありません。同じ席に座り、同じものを食べる、そうやって現地の人とのつながりが生まれていることを感じました。そのつながりを、モノを通して日本の私たちへ届けてくれていると思うと、手元にあるマザーハウスで購入したものがより大切に見えてきました。
バッグの修行に出る
メディアや応援してくれる人が増えてきたけれど、逆風も強くなっていたある日、山口さんは「商品」で勝負できていないことに気づきます。
メディアに取り上げられるのも山口さん自身に関すること、購入者も「かわいそうだから」という気持ちで買ってくれている、それではだめだと考え、バッグ作りの修行を始めます。
専門学校での厳しい特訓を経て、「素材を活かす」を軸にデザインを考え設立1年記念に商品を発表すると考えました。
裏切られたその先で
再びバングラデシュに来た山口さんですが、工場でパスポートの盗難にあったことがきっかけで不信感が募り、違う工場を探します。
違う工場でもゼロからやり直し、サンプルづくりをしていましたが、ある日工場にいくとそこは空になっていました。
また裏切られたのかと落ち込む日々でしたが、「この地に希望の光を灯したい」という想いをあきらめません。
そして、裏切られない仕組みづくりをするために現地スタッフを雇用しようと決めます。信頼できると思える人にパートナーとなってもらえるよう、山口さんは資料や素材を大量にもって頼み込み、ついに商品を完成させました。
そして1周年記念日、リニューアル商品発表は成功します。
売り上げも伸び、デパートの中でも販売できるようになりましたが、購入者との距離が遠くなってきていることを感じました。
ここで直営店を出すことを決め、2007年、入谷に第一号店がオープンしました。
太田メモ📝
信じていた人に裏切られるも、復活できたのは強い想いがあるからこそ。壁にぶつかったら、どうすればいいか考える、その繰り返しで良い方向に進んでいけるんだなと思いました。
最後に
「裸でも生きる」を読んで思うことは、
あきらめない先に成功はあることです。
本書を読むと、(なんでそんなに頑張れるんだろう。読んでいるだけで痛そう)と思うことが何度か出てくるのですが、その姿はとてもかっこよく、粘り強さが大切だと感じます。
努力をしても報われないことはあるかもしれないけど、何かに挑戦して努力をしなければ、その何かが生まれることもないと思います。
また、山口さんは一つの物事に対して、課題を発見し解決策を導き出すことを常に行っていると感じました。
今回、要約なので内容をとても端折って書きましたが、実際に本書を読むともっと詳細に山口さんの経験、考えに触れられるためおすすめです。
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余談ですが、私はマザーハウスが大好きで、用事で都内に行き近くにマザーハウスの店舗があるときは、見に行って「何買おうかな〜♪」と考える時間が楽しいです。
緊急事態宣言も解除され、落ち着いたら早速マザーハウスをまた訪れたいと思います😊
最後までお読みいただきありがとうございました!