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太田初夏
2023年5月17日 03:25
夜中、目が覚めると隣に眠っていたはずの君がいない。トイレにでも行ったかなと思い、うとうとしていても帰ってこない。心配になって探しに行く。また、眠れないのかな……リビングの方に行くと、真っ暗な部屋で映画を見ている君を見つけた。眠れないの?と聞くとうなずく。寝転んでごらんと言うと聞き分けの良い女の子のように、すっと寝転がる。僕は君の足元に廻り、そっと足の裏をマッサージしていく。そうするとた
2022年9月5日 10:23
2022年9月1日 06:00
せんべい布団と濡れ枕で、身体をくっつけながら二人、寒さを凌ぎました。雪の宿の軒先からは、ぽたぽたと雫が垂れて、柿の種ほどのあられが、大きくなった亀田の曲がり角に、ふき寄せていました。春はまだ遠し。雛人形を片付ける頃には暖かくなるのでしょう。その頃にはまめな男は愛する人と嫁入り豆を配って回って、草加市に住む事にしているでしょう。めでたしめでたし。