MissionWorkshopバックパックのためのカメラホルスターの製作
序文
先日、新しくコンデジを購入して気に入って旅行や散歩のときに持ち出している。
購入したコンデジは富士フィルムのX100V。
https://fujifilm-x.com/ja-jp/products/cameras/x100v/
持ち運ぶときはカメラストラップを首から下げる形で運んでいるが、歩いているときにプラプラとカメラが横揺れしてしまい、携帯性が売りのコンデジなのに、持ち運びが鬱陶しくなってしまうのが課題だと感じた。特に階段を上り下りする際には大きく揺れてしまい、片手で持って歩かないと、どこかにぶつけそうで不安になる。
今回の記事ではコンデジのさっと撮影できる速写性を維持しかつ、持ち運ぶ際の携帯性を損なわずにカメラを固定できるホルスターを作成する。
既存の商品
目的とするホルスターの要求を満たす、既存の商品としては大きく下記の二種類の商品がある。なお、今回は速写性を維持する必要があるため、カメラを収納するバックパックやショルダーバックなどは対象外とする。
・腰に巻き付けるタイプのホルスター
・バックパックのショルダーベルト部分に後付けするホルスター
ここからは上記の商品の例を挙げながらひとつづつ検討する。
・腰に巻き付けるタイプのホルスター
まず、このタイプのホルスターは下記のリンクのように腰部分に巻き付けるタイプのホルスターである。
このタイプのホルスターは筆者にとっては日常使いするものとして意匠的にプロ仕様すぎる。同様にハーネスタイプの商品も存在するが、こちらも同様にプロ仕様すぎる。コンデジを運ぶために利用するにはtoo muchである。
・バックパックのショルダーベルト部分に後付けするホルスター
次にショルダーベルトに後付けするタイプのホルスターとして下記のpeak designの商品が有名である。このタイプのホルスターは今回の目的に合致し、意匠としてもミニマムで日常使いしやすい商品であると考えられる。
しかし、商品レビューやブログ記事を調べてみると、
・この商品を取り付けられるショルダーベルトの厚さや横幅の長さに制限があり購入してからつけられなかったということが発生しうる問題
・ショルダーベルトを挟む形で取り付けることになるため、ホルスターが直接体にあたり痛いという問題
があるようである。
このタイプの商品はズボンのベルト部分に取り付けることもできるようだが、カメラを持ち運ぶときに常にベルトのあるズボンをはかなくてはならないという制限が生まれてしまう。
ショルダーベルトの大きさの制限や、体にあたってしまう問題を解決できる商品としてCOTTON CARRIERの下記の商品があるが、バックパックに常につけっぱなしにして、カメラを持ち運ばないときにもつけておくには意匠としてあまりにも目立ちすぎる。
アプローチ
これまで述べてきた既存商品の中では2つ目のバックパックのショルダーベルト部分に後付けするホルスターが目的とするものに最も近いが、いくつか問題もあることが分かった。
ところで、筆者が日常的に利用しているバックパックはMissionWorkshopのRhakeである。カメラを持って旅行したり散歩するときにもこのバックパックを利用している。
MissionWorkshopの商品には過去記事でも述べたように、Arkivシステムというものが存在する。筆者が所有しているバックパックにもArkivシステムがショルダーベルト部分に搭載されている。
そこで、Arkivシステム互換のホルスターを作成する。そうすることで、既存商品の課題を解決でき、体に直接当たらずに意匠的にもミニマムな、速写性のあるホルスターを作成できると考える。
結果
上記の過去記事同様に3Dモデリングし、3Dプリントした結果が下記である。例に挙げたpeak designの商品は、三脚の雲台のカテゴリで一般的なアルカスイスという規格のプレートをサポートしている。今回作成したホルスターもアルカスイス互換のプレートを付けたカメラであればマウントすることができるように設計した。
作成したホルスター全景
ホルスターを上からみた図。上側がカメラを取り付けるマウント、下側がArkivのマウント。
画像右側のショルダーベルトにホルスターが取り付けられている。カメラを持ち出さないときにバックパックを背負っても違和感のないミニマムなデザインに仕上がった。画像左側は過去記事で作成した巾着。財布などよく出し入れするものを入れており、バックパックをおろすことが少なくなった。作ってよかったものの一つ。
カメラをホルスターにマウントした図。
まとめ
本記事では、MissionWorkshopのバックパックのためのカメラホルスターを作成した。既存の商品の課題であった、取り付けられるバックパックに制限がある問題、ホルスターが直接体にあたって痛い問題、カメラを持ち出さないときにも日常的に利用できる意匠ではない問題を、Arkiv互換のホルスターを自作することで解決することができた。
今後このホルスターを長期間利用し、使い勝手や耐久性などの面でアップデートを行っていく予定である。
終わりに
今回の記事では試しに論文調に取り組みをまとめてみました。構造化して書きやすいフォーマットだなと改めて思いました。このフォーマットで今後も書いていこうかな。
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作ったものはBASEで販売しているので、購入していただけるとめちゃくちゃうれしいです。
https://ubio.base.shop
ツイッター、インスタグラムにも製作過程や写真を投稿しています。