昔ながらの商品をリニューアルするお話
オオニシ体育株式会社の渡邊と申します。
創業から数えると約100年、体育用品や遊具の製造・販売などをしている古い会社に勤めている社員です。
今回は長年の間、弊社の主力となっている商品をリニューアルしようということで記事を書いています。
この記事を通して、どのようにして商品のリニューアル(新商品)が出来上がっていくのかということをお話していきます。
このプロセスをみなさんと共有することができたら嬉しいです。※ちなみに2020年12月現在、完成の形はまだまだ見えておりません。
はじめに
今回リニューアルをするのが「巧技台®」という商品です。
「こうぎだい」と読みます。®がついているのは弊社の登録商標を表しています。幼稚園や保育園では割とポピュラーなものです。幼稚園での全国シェア率は90%程だそうです。
この巧技台というのは、ご存じない方へご説明するのがいつも難しいのですが、学校で見かける跳び箱や平均台などの体育器具と、公園などで見かけるすべり台などのアスレチック遊具の間に位置するようなものと私は認識しています。
詳細を挙げると
・対象年齢:1歳~8歳
・材質:木製
・色:ピンクとグリーンが”かなり”(※ここが大事!!)特徴的
・使用されている場所:幼稚園、保育園などが95%以上、その他は体操教室、療育センター、病院など
・用途:子どもたちの室内遊びや運動、リハビリなど
・使い方:「はしご」や「平均台」、「すべり台」などを「土台」に連結して組んでいき室内にアスレチックを作ります。子どもが自由に遊んだり、おとなが課題を設定して運動遊びを行ったりします。そして、毎回組み方を変えられます。
このような感じです。
知らない方はピンと来ないですよね、、、 私も未だに説明が上手くならないので当たり前です。今後の課題とさせてください。笑
実物がこちらです。
思った以上にピンクグリーンです。
ご存じのみなさんからは、幼児用の「運動用具」とか「運動教材」とか「室内遊具」などと呼んでもらっています。
いろいろと組み替えができます。
厳密に言うと「遊具」というのは地面に固定されているものが基準の定義となっていて、室内で自由に動かせる巧技台は基準は適用されないのですが、、、
この話は長くなりそうなのでまたの機会にします。
戻りまして、
巧技台は60年以上前にできたのですが、その当時の幼稚園では教師が望ましい活動を「指導」することが重視されてたので、巧技台は「運動教材」などという呼ばれ方をしていたのだと推測しています。
最近では各所で指摘をされているように、子どもの成長には「遊び」の要素が大切と分かってきましたので、「室内遊具」という呼び方がされているのかなと思っています。
時代に合わせて形や呼び方が変わること、または変わらないことってありますよね?
そんなことが今回の本題に関わってきます。
巧技台をリニューアルしようと思った理由
これをお話するに当たってまずは簡単に私とこの会社の自己紹介をさせてください。
1994年生まれの私は約3年前、まったく別の業種から転職しこのオオニシ体育株式会社に入社いたしました。
この会社では製造は協力工場にて行い自社にて商品企画や開発をし、各保育メーカーさんを通して受注、発送、時にはメンテナンスなどをしているファブレス(工場を持たない)メーカーとして機能しています。(アップルも同じですね)工事部の方では屋外遊具の施工なども行っています。
そして実はこの会社、創業・設立に携わっていたのが私の祖祖父(ひいおじいさん)に当たる方で、その祖祖父が社長に就任して以来代々この家系で経営をしてきました。
その祖祖父が巧技台を弊社の目玉商品として売り出していき、当時の社員のみなさんの尽力などもあり今では全国各地で使用されるまでになっています。
その功績のおかげで今もなお細く長く続いてきた会社です。
そんな訳で、私は物心つく前から両親に連れられてこの会社に頻繁に出入りし、当たり前のようにこの巧技台というものを目にし触れてきました。
そこからいろいろあったのですが、結果的に小さなころから慣れ親しんだこの会社に入社することとなり今に至ります。
私の具体的な活動としては、
はじめのうちは会社のホームページを作ってみたり、SNSをやってみたり、その後は、近所の子どもたち向けに自分で巧技台を使った体操教室をやってみたり、理学療法士さんとコラボして巧技台の使い方の発信をしてみたり、今回のリニューアルを企画してみたり、そんなことをコツコツやっています。
特別なことは何もしていないのですが何せ古い小さな会社です。
今の時代当たり前なことがそうではありません。
ホームページを開設することでさえ慎重になる程、時代に逆らいつつ生き残ってきた、昔ながらを大事にする社風。何か新しいことを始めることは簡単ではありません。
そうは言ってもうちの会社にとって無視できない少子化という大きな問題に直面し、
「子どもの健全な成長をサポートする」というスローガンを掲げているにもかかわらず子どもの運動不足、体力低下、などの事実が襲ってきます。
ただ一つ、会社として社会としてこのままでは良くないのでは?と漠然とした考えを持つようになりました。
そんな考えを持ち、調べてみるとたくさんの疑問・発見が見えてくるわけです。
・子どもの体力低下が思っているよりもかなり深刻だった
・巧技台ってなんでこの形、色で、何が良いとされているのだろうか
・そもそもなぜこんなにも会社が続いているのだろうか
・医療福祉の施設で巧技台が活用されている ←NEW
・巧技台を通じた医療従事者の方との出会い ←NEW
特に下2つは今回のリニューアルプロジェクトを行うに当たり大きなきっかけとなるのですが、、、
すみません、長くなってしまったので続きはまた次回にします!
(お前の話ばかりで本題を何も話してないじゃないかという声が聞こえるような、、笑)
需要があるか分かりませんが、
少しでも応援して下さる方がいらっしゃればとても嬉しく、頑張れます!
スキ、コメントどうぞよろしくお願いいたします!
オオニシ体育株式会社
渡邊 駿介
続きの記事はこちら↓↓
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?