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腰痛予防戦略は完全な失敗

■半世紀以上にわたる腰痛予防戦略は完全な失敗に終わった。

なのに未だに腰への負担を減らせば腰痛を予防できると考えている。


以下にHadler NMの根拠に基づく論説を列挙する。



■腰痛予防としての人間工学的アプローチは失敗。


職場から生体力学的な負荷を除去しようとしてきたが、


職場での腰痛発症および腰痛による労災補償に対して何の成果も上がっていない。



■職場で発症した腰痛にはっきりとした職業的原因はほとんどない。


明らかな因果関係がないまま労災補償を要する損傷というレッテルを張るのは問題である。




■腰痛のリスクファクター(生体力学的因子)が同定されているとはいえこれらの危険性はわずかである。


すなわち、仕事による身体的負荷によって腰が耐えられなくなることは滅多にない。



■職場「損傷」という概念は時代錯誤である。


職務と大部分の腰痛との間には明らかな因果関係が認められないことから、腰痛などの愁訴を職場「損傷」と呼ぶのはやめるべきである。




■労災補償申請をする腰痛患者は、人間工学的原因よりもむしろ他の職場環境の面から説明できる可能性が高い。


したがって、職場内における人間工学的以外の原因を探すべきである。

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