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暗号資産(仮想通貨)を金融商品とする検討開始!【金融庁/分離課税/ETF】
(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/660/6429873
※大河内薫"お金の学び"ラジオ Voicy 2025年2月11日放送より
どうも、大河内薫です。
最近、お金の話題が多くなっています。法律の話、制度改正の話、金融庁の検討など、様々な動きがあるなかで、暗号資産が有価証券と並ぶ金融商品として位置づけられる可能性が出てきました。かなり大きな話題となっているこの動きについて、詳しく見ていきましょう。
■金融庁の新たな検討
金融庁が暗号資産を有価証券と並ぶ金融商品として位置づける方向で検討を始めているというニュースが報じられました。これは2026年の通常国会での成立を目標としており、今年の年末の税制改正大綱でしっかりと載せていく方向なのです。
実は昨年12月の税制改正大綱の金融庁主要項目で、すでに「国民の投資対象となるべき金融資産として取り扱うかなどの観点を踏まえ、検討を行っていく必要」という記載があったわけです。
石破首相は12月初めの国会で、暗号資産を金融商品として扱うことについて、給与が総合課税で最高税率が所得税・住民税合わせて55%であることとの比較や、投資家保護が確立されている株式とは違うものを同等に扱えるかという課題を指摘していました。
■期待される2つのメリット
このニュースには、大きく分けて2つのメリットがあります。
1つ目は分離課税20%の適用です。暗号資産は現在、資金決済法の範疇にありますが、有価証券と並ぶ金融商品として位置づけられることで、有価証券に適用されている税制が適用される可能性が高くなってきました。
2つ目は投資信託の解禁です。アメリカではすでにビットコイン投資信託やイーサリアム投資信託など、様々な暗号資産の投資信託が存在しています。これは仮想通貨の詰め合わせパックのようなもので、単一の通貨を買うよりもリスク分散になるという特徴があるのです。
■懸念される課題
一方で、課題もあります。最も重要なのが出国税の対象化です。
出国税(正式名称:国外転出時課税制度)は、資産を1億円以上持っている人が海外移住するときに課税される制度です。現在、暗号資産は対象外ですが、有価証券と同じ位置づけになることで、課税対象となる可能性が高くなります。税率は株式と同様に所得税15%となる見込みです。
実はアメリカの仮想通貨税制は日本より低く、長期保有(1年以上保有)での売却なら個人の税率は20%となっています。今回の動きは、日米首脳会談を機に一気に進んだ様子があり、トランプ氏の仮想通貨促進の方針も影響している可能性があります。
■予想される規制強化
投資家保護の観点から、各種規制の強化も予想されます。考えられる規制には以下のようなものがあります:
現金化の限度額設定
出金の限度額規制
ブロックチェーンへの出金制限
取引所で把握できない取引への対応
■今後の展望
今回のニュースは、業界内で概ね前向きに受け止められているようです。しかし、出国時課税の対象化や各種規制の強化など、注意すべき点もあるわけです。
2026年の通常国会での成立を目指すこの制度改正は、今後1年間、継続的に議論されていく重要なテーマとなりそうです。
■お知らせ
先日のプレミアムリスナー放送では、「脳科学を踏まえての発信力」について話をさせていただきました。また、「浅いメッセージと深いメッセージ」という観点から、言葉で伝えるものは全て浅いのではないかという興味深い議論も展開しました。発信者として言葉で何かを伝えることの本質に関わる内容となっていますので、興味のある方はぜひプレミアムリスナー放送をご確認ください。
それでは、素敵な1日を。
最後まで読んでくれたあなたに、幸あれ✨じゃあね!
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