見出し画像

【政府のお財布】ワクワクしない予算修正。税金の壁は定額減税と同じ匂いが…

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/660/6459293
※大河内薫"お金の学び"ラジオ Voicy 2025年2月20日放送より

どうも、大河内薫です。

今年の予算案審議は、少数与党という特殊な状況から野党の協力が不可欠となっています。しかし、期待されていた大胆な政策提案や激しい政策論争は見られず、むしろ控えめな予算修正で決着しそうな様相を呈しているのです。


■少数与党時代の予算修正

今年の国会は特殊な状況にあります。与党である自民党と公明党の議席だけでは予算案を通過させることができないのです。ゆえに、野党の協力が絶対に必要な状況となっているわけです。

この状況下で、国民民主党は税金の壁の引き上げガソリン税の暫定税率廃止を重要な政策要求として掲げ、三党合意まで達成しました。これは少数与党だからこそ実現できた成果だったのです。

しかし、実際の予算修正の規模は約1000億円程度にとどまり、当初期待されていたような大胆な政策変更には至らなかったという印象です。

■各党の対応と課題

日本維新の会は教育無償化での合意を基に予算案へのOKを示唆しています。国民民主党は税金の壁の引き上げとガソリン減税について三党合意に基づく継続的な議論を求めているのです。

特に注目すべきは、国民民主党の古川代表代行、榛葉幹事長、浜口政調会長による記者会見での強い不満表明です。彼らは現在の壁の議論や暫定税率の扱いについて「話にならない」と強く批判し、「三党幹事長合意をバカにするな」と強い姿勢を示したのです。

■税金の壁の問題点

現状の制度設計では、123万円、133万円、160万円という複数の壁が新たに作られようとしています。これは制度をさらに複雑化させ、企業に大きな負担を強いることになるわけです。

特に重要なのは、この計算負担が国ではなく、給与を支払う民間企業に課されるという点です。給与計算や年末調整の際、企業は従業員一人一人の税金を計算しなければならないのです。

定額減税の際も多大なコストが発生し、その影響は今でも続いています。さらに地方自治体は、今年6月に定額減税を受けられなかった方々への給付金計算という新たなコストを負担することになっているのです。

■今後の展望

公明党は税金の壁について自民党寄りではない姿勢を示しています。議席数の計算上、公明党が離れれば、維新の賛成だけでは予算は通らないという状況なのです。

榛葉幹事長は公明党の西田幹事長と減税に関して同じ考えを持っているとしており、この部分での協力の可能性は十分にあるわけです。

■まとめ

今回の予算修正劇から見えてきたのは、少数与党という貴重な機会を十分に活かしきれていない現状です。世論の盛り上がりを作れなかったことも、大きな課題として残されています。

今後は、より建設的な政策議論と、実効性のある制度設計が求められます。特に税金の壁の問題については、企業負担の軽減と制度の簡素化を重視した議論が必要なのです。フジテレビ問題がニュースの一面を飾った1月には、この議論が十分になされなかったことも、今後の課題として考えていく必要があるでしょう。

それでは、素敵な1日を。
最後まで読んでくれたあなたに、幸あれ✨じゃあね!


この記事を音声で楽しむには
Voicy:大河内薫"お金の学び"ラジオ

マネリテDAO~信頼できる仲間とお金の話をしよう〜

リンク一覧

いいなと思ったら応援しよう!

大河内薫"お金の学び"ノート
サポートはいりませんので、SNSで感想を投稿していただけたら嬉しいです。それが何よりのサポートです…! メンションをいただければ、飛んでいきます(๑•̀ㅂ•́)و✧

この記事が参加している募集