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高額療養費制度の上限額引き上げを受けて、色々と考えましょう

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/660/6309334
※大河内薫"お金の学び"ラジオ Voicy 2024年12月26日放送より

どうも、大河内薫です。

厚生労働省から、高額療養費制度の上限引き上げ方針が発表されました。来年8月から実施されるこの制度改正は、以前から議論されてきた内容がほぼ確定したものとなります。制度の全容はまだ完全には明らかになっていないものの、概要が見えてきたことを受けて、その影響について考えていく必要があるわけです。


■制度の重要性

高額療養費制度は、僕たちの生活を支える重要な制度です。大病になった時にむちゃくちゃな金額を払わなくて済むことが、この制度の最大の意義なのです。この制度があるからこそ、僕たちは安心して医療を受けることができ、民間保険に入りすぎなくて済むわけです。

しかし、この重要な制度を知らない人がまだまだ多く存在します。以前の調査では35%の人が知らないという結果でした。現在はさすがにその割合は下回っているはずですが、それでもおそらく20%から25%、4人に1人くらいは知らないのではないかと考えられます。

ゆえに、この高額療養費制度というキーワードがニュースになっている今こそ、社会への浸透を図る絶好の機会なのです。知らない人がゼロになるよう、しっかりと話題にしていく必要があるわけです。

■制度改正の内容

高額療養費制度は、月の医療費に関する制度です。医療費が高額になった患者の自己負担を一定額に抑える仕組みなのです。具体的な改正内容を見ていきましょう。

現在、平均的な年収である370万円から770万円の層では、どんなに医療費がかかっても月に8万円程度で済むようになっています。この層については、来年8月から8万8000円程度に引き上げられる方針となっているわけです。

また、年収770万円から1160万円の層では月額2万1000円程度、1160万円以上の層では3万7800円程度の引き上げが予定されています。さほど慌てる必要のない金額かもしれませんが、注意が必要なのです。

■再来年以降の展望

再来年からの変更はさらに大きくなります。年収区分がより細分化され、特に高所得者層への負担増が顕著になってくるわけです。

例えば、現在の年収370万円から770万円という区分は、370万円から650万円と650万円から770万円に分けられる予定です。そして、650万円から770万円の層については、最終的に月額上限が13万8600円程度まで引き上げられる可能性があるのです。

また、新たに年収1650万円以上という区分が設けられ、この層では月額上限が44万円程度まで引き上げられる見込みです。現状の約26万円から、2年間で約20万円もの引き上げとなるわけです。

■影響と課題

この制度改正は、特に高所得者層に大きな影響を与えることになります。歴史的に見ても、高所得者を狙い打ちにした増税は多く行われてきたわけです。給与所得者は、増税を逃れることも、海外移住することも難しい立場にあるのです。

確かに、高所得者層からは不満の声が上がる可能性はあります。しかし、生活が成り立たなくなるほどの負担増ではないことや、制度自体を知らない人も多いことから、実際の影響は限定的かもしれません。

■制度の在り方

この国の社会保障制度には、まだまだ改善の余地があります。高齢者の負担割合の見直しなど、包括的な改革が必要なわけです。高額療養費制度の改正だけでなく、社会保険料全体の改革が求められているのです。

また、「健康保険」という名称自体についても再考が必要です。保険料を払えば払うほどリターンが大きくなるはずの保険の概念から、この10年間で大きく逸脱してきているからです。

■まとめ

高額療養費制度の改正は、確かに負担増を伴うものです。しかし、この制度の重要性は変わらないのです。より多くの人々に制度を知ってもらい、適切に活用してもらうことが重要です。

社会保険料の改革は、現役世代の負担軽減のためにも必要不可欠です。包括的な制度改革を進めながら、持続可能な医療制度を築いていく必要があるわけです。

それでは、素敵な1日を。
最後まで読んでくれたあなたに、幸あれ✨じゃあね!


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