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心の声を大切にして生きる

こんにちは。小沼陽子です。

息子の不登校を振り返ってみると、私自身が大きく変わったきっかけがあるんです。

それはある年末年始に、私達夫婦の実家に行きたがらない息子と一緒に私も実家に帰らず家に残ると夫に話したこと。

すごく簡単な出来事のようですが、私にとっては、夫や両親の思いに反して子どもの側に立ち自分の意見を言う、それをはじめて行動に移した大きな一歩でした。

その頃から少しづつ、私も息子も元気になっていきました。

朝Cafeという不登校親の会では、母親が子どもを守るために子どもの側につき、それにより孤独になり夫や両親からも責められているケースをよく見ます。

そんな母親達を私は心の底から応援したいし支えたい。

母親だって自分の心の声を聞いて、自分の道を歩いていい。

子どものこと、夫のこと、両親のこと、みんな大切です。
でも自分の心は何て叫んでいるのか?それをちゃんと聞いて、自分の心の叫びを一番大切に生きてほしいなと思います。
それが子どもの元気にもつながるのだから。


○私自身が大きく変わった、ある年末年始の出来事

我が家では年末年始には夫と私の実家へ泊まりに行くのが毎年の恒例行事でした。
しかし当時小学生で不登校だった息子が行きたがらないから毎年大変でした。

小学生の息子を一人残して、夫と私と娘の家族3人で実家へいきお正月を過ごしたこともありました。
当時の私にはお正月に実家へ帰らないという選択肢はありませんでした。
たとえ息子を一人家に残したとしてもお正月は親戚一同で過ごすもの、それが当然だとしか思っていせんでした。

どんな思いで息子は一人のお正月を過ごしていたのか。
思い返すと今でも心が痛んで涙がでてしまいます。

あるとき、私はお正月に絶対に実家に行かなくてはいけないのか?とはじめて疑問を持ちました。

息子に寂しい思いをさせて、私はなぜ実家に行くのか?
夫のため?親のため?

お正月に両親と過ごすことが常識なのであれば、常識って何なのか?
親と息子、もちろんどちらも大切です。
でも私が命にかえても絶対に守りたいもの。それは親よりも息子でした。

私はそれに気づいてから、ある年のお正月、行きたくないという息子と一緒に私も家に残ることに決めました。

夫の機嫌が悪くなるのもわかっていたし、私が家に残ると言い出すのは私にとってはとても勇気のいることでした。

案の定、夫は怒りながら娘と二人だけで帰省しました。
私と息子、二人だけで家で過ごしたお正月の夜。
寂しい夜でしたが、息子を一人にせずにいられた安心感でいっぱいだった記憶があります。

息子はずっとこんな気持ちだったのか。
実家へ行く行かないで荒れていた息子も、夫と娘がでかけてしまうと落ち着きをとり戻し「やっぱり行こう」と言い出したのは息子の方で、私と息子は後を追いかけるように翌日に日帰りで実家へ行ったのでした。

思い返すとこの出来事が、夫や両親の思いに反して私が自分の意見を言う、それをはじめて行動に移した出来事だったなあと思います。

○母親も自分の心の声を大切にする

私は学校の先生や夫や両親に答えを求めてばかりいたんだなと思います。

今も、誰かに答えを求めてしまう癖は残っていて、そんな自分に気づくと自分が嫌になります。

外にも他人にも答えなんてないんです。答えは自分の心の中にあるだけ。

子どもの心を感じ、自分の心を見つめて、自分で決めて人に伝える。
そうやって少しづつ変わっていくことで私はとても楽になりました。

少しづつでいいんです。突然変わろうとすると逆におかしくなってしまいますから。

毎日、ちっちゃなことから、母達には自分の心の声を大切にしてもらいたいなと思います。

○子どもが自分の心の声を大切にできるように

不登校の子ども達は、口では『学校に行きたい』と言っているのに、身体が動かないというケースがとても多いのです。

『それは身体が本音』だと、以前、認定NPO法人フリースペースたまりば 理事長の西野博之さんがおっしゃっていました。
西野さんがおっしゃるように、「身体が本音」というのは、親としてとても理解しておきたい視点です。

不登校の子ども達はみんなとても優しい子なので、親や大人のことを思い、相手が言ってほしい言葉を察して無意識に言葉にする事があります。
その一方、不登校の子ども達は意思がしっかりしている子が多く、簡単に自分の本音まで変えられない。

だから、苦しむのです。

でも、、、

その優しさ、しっかりとした意思の強さ、親としては最も大切にしてあげたい子どもの性質です。
親としては『思っていることを素直に話してくれたらいいのに』と思いますが、不登校の子ども達のそんな不器用なところ、そこがまた愛らしくて私は不登校の子ども達のことが大好きです。

自分の心の声と口で話す言葉が一致すれば、変な葛藤もなく頭を使うことも少なくて、とても楽になれるはず。
それは大人も子どもも同じです。

まずは親である私自身が自分の心の声を大切にして心と言葉を一致させ、子どもが安心して本音で過ごせる環境を作ってあげたい。

そう思う日々です。


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小沼陽子 / 優タウン
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