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ゴリラと夫の頑張りと

上の子産んですぐの頃、
いろんなことが心配でたまらなく、毎日小児科へ行っていた。
「体重が心配で」「熱がいつもより高くて」「ミルクを飲んだあとマーライオンで」…

先生も看護師さんもとっても暖かく「心配なことがあったら毎日おいで。体重もここで測ればいいよ、お母さんがんばってるね。」「おかあさん偉いよ」「無理しないでお父さんに頼ってね」 

いつでも私を励まし応援してくれた。

でも、
実際は夫もすごく頑張ってた。

ある時診察の後、夫だけが先生に呼ばれ診察室へ入っていった。
「なんか大きな病気でもあったかな⁈わたしがショック受けるから冷静な夫が呼ばれたのか⁈」と呼吸止まりそうなほど緊張して待っていた。

戻った夫は
「お母さんがノイローゼ気味だから、一回休ませてあげてってさ。お父さんもっと頑張ってって。あなたのことすごく気にしてくれて嬉しいね」と、にっこり笑った。

そこには夫を労う言葉はなくて。
当たり前のようにお父さんがあまり手伝わないから私がしんどそうだって思われていたのだ。

夫も仕事しながら赤子の夜勤をこなして、
私のノイローゼに付き合ってブツブツ言うの毎日聞いて、
ゴリラ化した私の暴力に耐えて、
ママばっかりの中一人で小児科行って、
役所の手続きも全部こなして、買い物も行って…
凄く凄く頑張っていたのに私だけがみんなから心配してもらえてたのだ。

夫、一人でたくさん耐えていただろうな。

そんな中遠方に住む私の姉は、
私だけじゃなくて夫にもいつも労いの言葉やプレゼントを贈ってくれた。
彼女はいつでも全方位にみんなの頑張りを見逃さない。

夫は今でもあの頃の姉の心遣いに感謝してる。

それはきっと私が思っているよりも彼にとっては大きな意味があったと思う。

うちの夫のように当たり前に親としての責務果たして配偶者のフォローもしてるお父さんはたくさんいる。
でも本人達にとっては当たり前のことだから特に声も上げない。

大きな声を聞くのは、小さな頑張りを褒めて欲しい自称イクメンや
ママを一人にしてしまうパパへの恨みつらみばかり。

そりゃそうだ。
不満や自分の中での大きなトピックだと思わなければ声なんてあげない。

でも確かに存在している。夫のような当たり前に家族の心に寄り添う人。
そんな人を、みんなが優しく見守って励ましてフォローできる世の中になるといいと願ってここに記す。

お父さん、毎日お疲れ様。

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