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ハチドリの一滴のように


#未来のためにできること

人生を振り返ると、色々といい気になっ
て暮らしてきたような気がする。
自然環境など考えず、未来も考えず、
消費文化の中で正気を失っていたのだ。
もったいないという考えが息づく日本人
でありながら、どんどん、捨ててまた買うという
狂ったシステムに酔っていたようだった

そして、
自分の居場所を次の世代へ譲る準備をしている私は、
猛反省することになった。
運よく、昭和、平成、令和と三世代を
生きることが出来たが、
昨今の世界いや日本の自然環境の変化には驚くばかりだ。

一例として、毎日必ず触れるプラスティックの数々。
お惣菜やパン、果物さえも
丁寧にプラスティックに守られて販売されている。
ようやく、プラゴミの日が設定されたが
その多さにびっくりするのだ。
厄介なのが、そのプラスティックが海へと流れ、
魚が苦しんでいる。
そして、めぐりめぐって私たちの体内に
戻ってしまっているとは
誠に皮肉なものだ。

母の時代は買い物かごをもち、
豆腐を入れるお鍋を持って
買い物に行っていた。
お惣菜も丁寧に自分で作っていた。
もちろん、母は専業主婦で、
現代の仕事を持っている
女性と比べれば圧倒的に時間の余裕はあっただろう。

しかし、私たちは、
簡単に出来上がっているものを
思考停止で手に入れることにより
将来に大きなツケを
残しているように思えてならない。
それは、昔の使い捨てに似ている
誤った選択ではないだろうか?

では、一個人の私に何ができるのだろう?
それは、私が選挙に行ったって、
日本の政治は変わらないだろうからって
棄権するあの考えに似ている。
だからこそ、私はひとりだとしても、
未来に向けてていねいに生きることを選びたい
プラスティック類をなるべく家庭に持ち込まない。
ペットボトルは買わない。
せめてそのことだけでも死守したいと思っている。

ハチドリの一滴という話がある。
森が火事になり、ハチドリが消火しようと
必死に飛んでいるのに、
他の動物たちはそんな一滴では
火事は消せないから
逃げた方がいいと忠告する話だ。

何をやるにも、
ひとりの力は何も動かせないかもしれないが、
ゼロより少しでも行動する方が美しいと思う。
善悪の判断はとても難しいことだが、
美しいか美しくないかの判断基準は私の重要ポイントだ。
未来が、少しでも人間にとっても、
地球上のすべての生物にとっても
生きやすいものであるために。
そして、美しく地球を守るために、
自分はハチドリになりたい。


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山河恩子(onshi)
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