『フローとストック 世界の先が読める「思考」と「知識」の法則』(細谷功著、株式会社KADOKAWA)
友為さんの紹介を読んで、面白そうな本だったので「読んでみたい!」とコメントをしたら、「是非読んで読書感想書いてください!」とのお返事があり、思わず読んで、早速感想を書いてしまいました笑
友為さんありがとうございます。
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この本の感想を一言で述べるのならば、「いやーうまいことやるよなぁ」でした(笑)
「具体」と「抽象」という対概念と「フロー」と「ストック」という対概念があります。
この二つの対概念を取り上げることはよくあると思います。
そもそも、著者も、「具体」と「抽象」の概念をテーマにした本を流行らせています。
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本書は、「具体」と「抽象」という対概念と「フロー」と「ストック」という対概念を掛け合わせるという提案です。
これを「CAFSマトリックス」(concrete:具体、abstract:抽象、flow:フロー、stock:ストック)と命名しています。
いやーそういうこと考えるのは、うまいことやってるよなぁと笑
著者は、4象限で掛け合わせて、世界のあらゆる流れを説明できるという大胆な提案をします。
つまり、以下の①→②→③→④の流れで世界のあらゆるものは流れていると。
① フローとしての具体
② フローとしての抽象
③ ストックとしての抽象
④ ストックとしての具体
ただ、序盤で特に「フロー」と「ストック」について、あまりにもいろいろな方面から説明をしているので、前半の定義づけに引きずられすぎてしまうと後半の「CAFSマトリックス」がちょっとわかりにくくなってしまうような印象がありました。
おそらく言いたいことは、①「ただ事実だけの混沌」に対して、②「仮説思考」し、それを③「知識化」して、④「事実に当てはめる」ということなのではないかと思っています。
これを
① フローとしての具体
② フローとしての抽象
③ ストックとしての抽象
④ ストックとしての具体
という概念で整理しているのが、CAFSマトリックスではないかと思います。
言わんとしていることは非常に勉強になり、面白いです!ので、ちょっと深堀したくなります。
*
さて、一つ、本書で注意したほうがいいと思ったのは、序盤で、著者が「フロー」と「ストック」に対して、「フロー型」と「ストック型」を微妙に使い分けている点です。
フローとストックというのは、「流れる」と「溜める」なので、連続性があるイメージがあります。
「インフロー」を「ストック」して「アウトフロー」で出ていくという話は本書でもしています。
一方、「フロー型」と「ストック型」は少し違う。狩猟採取社会がインフローで農耕社会にストックしたわけではない。
フローをベースにしたフロー型が「狩猟採取社会」で、ストックをベースにしたストック型の社会が「農耕社会」だと説明しています。
なので、「フローvsストック」なのか「フロー型vsストック型」なのかどっちを言っているのかは、気をつけた方がいいような気がしています。
「フローvsストック」が「流れvs溜め」であるのに対し、
「フロー型vsストック型」は「フロー的なものvsストック的なもの」
という感じでしょうか。
また、本書のタイトルにもある「思考」と「知識」は、この「フロー型」と「ストック型」に相当するのではないかと思います。
つまり
「フローを中心としたものの考え方=フロー型」が「思考的なもの」で
「ストックを中心としたものの考え方=ストック型」が「知識的なもの」と
いう感じです。
もっとざっくばらんにいってしまえば、
「思考系」が「フロー的なもの」で
「知識系」が「ストック的なもの」という感じです。
ここまで整理すると、CAFSマトリックスと本書の言いたいことがより見えてくるような気がします。
つまり、CAFSマトリックスは、「フローvsストック」というよりは「フロー型vsストック型」で理解したほうがわかりやすいのではないか。
本書は大胆に世界を説明しようとしていますが、本noteはある意味ひとりごとですから(笑)、合っているか間違っているかを気にせず、もっと大胆に言ってしまおうと思います。
④→①の発想に行くのは難しくて、それができる人が柔軟な人。
そこから④→①→②→③に進める人がイノベーターになれるよねって感じです。
④→①の知識や常識から混沌に抜け出す過程は難しいけど、そこから抜け出せないと思考停止になるから気を付けてというふうに整理して、思考の庭がまた一つ増えた、そんな感じです(友為さんありがとうございました!)。
ということで、「今日一日を最高の一日に」
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