あたりまえなことを言っても星5が多い作品ーアイデアの作り方ー
『アイデアの作り方』ジェームス・W・ヤング
あたりまえについて語っておこう。ウィクショナリーによればあたりまえとは「誰が考えても、もっともであること。 特段変わっていないこと。 ごく普通であること。」
本書をまっこうから否定する気はない。なぜここまで「あたりまえ」なことが書いてある本書のレビュー数が1400近く、そのほとんどが評価5なのだろうか。
最近の本を見てもレビューには「本の内容が薄い」という表現が横行している。そもそもよりわかりやすく一つのことに絞った内容にしていく必要が現代では多く、そのほとんどがあとは自分で考えてね。というより体系を通じて「こうしたほうがいいよ」と具体的な指南書が多い。
その中でもやはり1960年代ということもあり「冷たさ」と「前向き」の両方を兼ねそろえた本書をひとことでいうのであれば【だれもが中途半端に知っているはずのことを確信に変えてくれる】本であろう。
わたしは「あたま」が変なのかなんど読み返しても理解ができず、一部AIに
「『アイデアの作り方』という本なのですが、結局なにがいいたいのか理解できませんでした。わたしのあたまが悪いのでしょうか?小学生でもわかるように本の要約をお願いします」と聞いてみた。
すると↓
アイデア生成のプロセス:彼はアイデアを生み出すプロセスを5つのステップに分けています:
材料収集:関連する情報や知識を集める。
材料の消化:集めた情報を考え、理解する。
孵化:一時的に問題から離れ、心の外に置くこと。
誕生:「ふとした瞬間」にアイデアが自然に浮かぶ。
検証と発展:アイデアを評価し、発展させる。
簡単に言えば、ヤングはアイデア生成は特定のステップを踏むプロセスであり、既存の情報を新しい方法で組み合わせることで新しいアイデアが生まれると述べています。また、問題から一時的に離れることで新たな洞察が得られるとも語っています。
たしかにこれなら納得だ。しかしこれも1具体例にすぎず抽象化を自分なりに具体化できた人から随時星5の評価がつけられるのだろう。
「あ、やっぱりあの時の感覚はただしかったんだ。」「やっぱり原点はここっしょ」
みたいなレビューをみていると本書は神格化しているのかな?ともおもってしまい、「じゃあどうすればいいの?」とわたしは一人で思い込んでしまった。
きっとその考えも大事なのだろう。本書は「はじめに」から「最終章」まで実に76ページしかない。
そのなかから自分の体験とすりあわせることに成功すればきっとあなたも星5をつけたくなる1冊だろう。
レビューと合わせてよみつつ「このひとはこう思うんだ」と思考しながら読むのも楽しいかもしれない。