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小野小町と小野篁が詠んだ、ふたつの「花の色」
毎日寒い日が続きますが、あちこちでつぼみがほころび、春の息吹が感じられる季節になってきました😊
本格的な春の到来が待ち遠しいですね…✨
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◆2月の祭礼について
さて、今月2月は当社にとって「祭礼が多い月」でもあります。
毎年2月11日は「紀元祭」が、2月17日は一年の平安を祈る「祈年祭」が行われます。
そして令和の御代になり、天皇陛下の誕生日をお祝いする「天長祭」も2月23日に行われることとなりました。
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そして、当社の御配神である菅原道真公の御神起(ご命日)も、 延喜3[903] 年、 約1120年前の2月25日です。
全国の天神社では道真公を偲び、お祭りを行います。
◆「梅花」特別御朱印にまつわる物語
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2月に授与される「梅花」特別御朱印は、当社御祭神である小野篁公の名歌を記しました。
暦の上では立春で春を迎えるものの、1月末から2月上旬にかけては、1年の中でも寒さのピークを迎える時期。
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厳しい寒さの中、降り積もる雪に負けじと咲く梅の花を見事に描写した歌です。
雪に隠れてしまった梅の花を応援しているようにも感じますね🌺
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雪の中にあっても、春を前に咲く梅のふくよかな香りが想起されるような、篁公の豊かな感性を感じさせます…☺
また、今月の25日は当社の御配神である菅原道真公の御神起(御命日)にあたる大事な日です。
御朱印にも梅の花をあしらい、梅の花をこよなく愛でた道真公を偲びます。
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立春を過ぎ毎年2月17日には、その年の実りを祈る宮中祭事「祈年祭」が行われます。
この「祈年祭」が過ぎると、日差しは和らぎ、梅も見頃となり、春はもうすぐそこです🎵
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この、篁公が詠まれた「花の色は~」という歌ですが、「至高の和歌」とされる非常に有名な歌の出だしと全く同じなのです。
皆さんわかりますか…👀?
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正解は百人一首の代表的な和歌でもある、小野小町の詠んだ「花の色は うつりにけりな いたずらに わが身世にふる ながめせしまに」です。
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◆小野小町の詠んだ「花の色」
「六歌仙」と称えられ、世界三大美女としても有名な小野小町。
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小野小町も「花の色は~」ではじまる歌を詠んでいます。
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春の長雨で色あせてしまった桜に老いた自分の姿を重ねた、無常観や儚さを感じさせる歌です。
同じ「花の色は~」ではじまる歌ですが、篁公の歌は「梅」、小町は「桜」と花の種類が違いますね。
この歌は、ひとつの言葉にふたつの意味が掛かっており、歌自体に2つの意味が内包されている!? という非常に高度な技法が散りばめられているのが特徴です。
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『百人一首』や『新古今集』の撰者である藤原定家は、この歌を「幽玄様」の歌と称しています。
「幽玄」は、言葉に表れない、深くほのかな余情の美。気品があり、優雅なさまとも訳される和歌における最高の理念を指します。
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深い趣を内包したこの歌は、前述した"二重の係り結び"という技術的な面だけでなく、誰しもが感じる「老い」という感覚を見事に表現した 時代を越えた共感性も、「至高の和歌」として後世まで伝えられている大きな要因でもありましょう。
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後宮に仕えた小野氏の娘ということ以外は謎多き小町ですが、篁公の孫(娘)であったとも伝えられています。
篁公と同じ「花の色は~」ではじまるこの歌は、「もしかして祖父の詠んだ歌をオマージュして…?」と考えると、非常に奥深いものがあります。
この「花の色」のつながりは、和歌を通じた小野小町と篁公の歴史のロマンを感じる物語が秘められているのです…😁
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春の足音が聞こえてきたこの時期。
当社でも、篁公が歌った冬の「花の色」本殿向かいの紅白梅「道ひらきの梅」が見頃を迎えています。
また、小町が歌った春の「花の色」である桜も、授与所前や富士塚の河津桜がもう少しで開花となります♪
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これからの季節、春を迎えて2月から3月にかけて多くの萌芽があるのです…🌸
ご参拝の際にはゆっくりと境内をご覧ください…✨
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