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さよなら管理職 ・・・

どの時代でも、自分の保身ばかりを考え、部下に正しい道を示さない、あるいは示すべき道を理解していない管理職が存在します。そのような管理職がよく口にするのが「最近の若い人は育たない」というフレーズです。皆さんも、この言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

育つためのプロセス

人も植物も、突然変異で急に成長することはなく、育つためには適切なプロセスが必要です。普通の植物は水や肥料、日光を適切に与えられて育ちますが、サボテンのように過剰な水分を避けるべき植物もあります。

これを人に置き換えると、各個人の個性や能力に合わせた育て方を工夫し、試行錯誤しながら軌道修正していくことが大切です。「人は勝手に育たない」のです。

管理職の責任とは

冒頭の管理職の言葉を正確に表現すれば、「人を育てられなかった」が正解です。残念ながら、多くの管理職はそのことに気づかず、部下や外的要因に責任を押し付けます。管理職はもっと自分自身に対して「?」の矢印を向けるべきです。

現場から遠ざかる管理職

「さよなら管理職」は、急速に進化する現場から日に日に遠ざかり、2年目の社員よりも現場を知らず、ただの耳年増になっているのが実情です。人はフィードバックされなくなった日から「退化」が始まると言われています。古めかしいノウハウや教訓を「OJT」として部下に押し付けるのは、もうやめにしましょう。

フラットな組織とプロジェクトリーダーシップ

私は、部長より下の役職はすべて不要だと考えています。新しいプロジェクトには、持ち回りでリーダーを決め、周りがその成功のためにサポートするシステムが有効です。リーダーとサポートをプロジェクト単位で交代する過程の中で、それぞれの長所と短所を認め合い、実践で学んでいくことが重要です。

フラットな関係性が発言を活性化させ、新しいアイデアが生まれやすい環境を育てます。健全なチームで自分の役割を理解し、自発的な行動が増えれば、的外れな上司の命令で迷走していた日々も懐かしい思い出となるでしょう。

管理職2.0

これからの時代に求められる管理職像は、指示命令型ではなく、コーチング型のリーダーです。部下の成長を支援し、彼らの潜在能力を引き出すことが求められます。個々の強みを見つけ、それを活かす環境を整えることで、チーム全体のパフォーマンスを向上させるのが新しい管理職の役割です。

また、自己成長を続ける姿勢を持ち、変化するビジネス環境に柔軟に対応できることも重要です。新しい時代の管理職は、固定観念にとらわれず、常に新しい視点を取り入れ、部下とともに成長していく姿勢を持つべきです。

未来の働き方において、管理職はただの「管理者」ではなく、チームの「導き手」としての役割を果たす存在へと進化していくことでしょう。

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