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物が捨てられない・ケチな人は、幼児期の過度なトイレトレーニングが原因?
臨床心理学を学んでいる44歳の主婦です。
講座4回目では、下記の内容を学習しました。
エリクソンの発達課題
発達段階理論を提唱した心理学者のエリク・ホーンブルガー・エリクソン(Erik Homburger Erikson/1902年-1994年)は、幼児期(概ね2歳~4歳)になると自分の行動をコントロールできるかという課題を挙げています。
乳児期・・・本能的な欲求を中心に生きることが許された時期
幼児期・・・親(養育者)の社会観・価値観によるしつけに支配される時期
幼児期になると、自分の満足を先延ばし(我慢)できるようになったり、親を安全基地にして探索活動をするようになる。
制御したり開放したりする術を身に付けることは、社会性を身に付けるための第一歩。しかし、自己コントロールの調整がうまくいかないと、恥ずかしい気持ちや親から否定されるのではないか?と言う疑惑を抱くようになります。
意欲の形成
幼児期になると、自分で確認するという作業が活発になります。いわば心のエネルギーが湧き出ている状態です。ここでどのように自己コントロールを調節するかが意欲の形成にも影響を及ぼします。例えば、トイレトレーニング。
フロイトの肛門期
オーストリアの心理学者、精神科医のジークムント・フロイト(Sigmund Freudd/1856年-1939年)の考えによると…。
幼児期(概ね2歳~4歳)は、歩行が可能になり、言葉を使って意思表示ができる時期であると同時に、肛門や尿道の感覚が発達してくる時期。肛門を閉める括約筋のコントロールが可能になってくるため、トイレトレーニング(排泄訓練)が行われる時期でもあります。
何も教育しなければどこでも排泄してしまう幼児。この時期に、排泄という肉体的反応を適切に行うことが、その子の性格や自己規律に対して何らかの影響があるとされています。
「好きな時に好きな場所で排泄したい幼児の欲求」と「決まった場所で排泄させようとする親の欲求」との戦いが起こるのです。子どもは、親の期待に応えて喜ばれたい一方で、親の期待に逆らいたい(排泄物を溜め込みたい)という相反する心理の両価性=アンビバレンスが存在します。
例えば、ある人は几帳面、倹約家に見えて、浪費、だらしなさへの欲求も強い傾向があったり、さらには、一見すると従順そうに見えて実は、頑固で人を支配したいという気持ちを隠し持っていたりする…。
このように、幼児期の排尿・排便しつけのつまづきが原因で生じる相反する性格をフロイトは肛門期性格と名付けました。
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ふりかえり
フロイト説によると、幼児期に無理矢理トイレに行かせたり、過度に清潔さに厳しすぎると、その子どもは物が捨てられない性格になったりケチな性格になったりする可能性があるということか…?
人生で初めて自分でつくり出したもの=便・尿
大人が社会に出て初めて自分でつくり出したもの=お金(給料)
倹約家の浪費癖。我慢とコントロールの二律背反する欲求。
幼児期のトイレトレーニングが心の発達に影響していたとは…。
私たちは、日々の生活の中では白黒(0か100か)ではなく、相反する二つの気持ちの狭間で自分なりに折り合いを付けながら生きている。葛藤ができるということは、社会に適応している健全な証拠かもしれない。
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