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編集者は毎月どんな本を読んでいるのか?(2024年4月編)

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■筆者について
30代男性、好きなものは読書、旅行、キャンプ、ガジェットなど。IT企業で働きつつ、副業でナレーションや書籍編集などもやっています。noteでは主に好きなものについて書いていきます。

プロフィール写真はアイスランドの石像。


2024年4月に読んだ本

■彬子女王『赤と青のガウン オックスフォード留学記』(PHP文庫)

X(旧Twitter)での紹介ポストがバズったことで文庫化された、皇族の彬子女王のイギリス留学記。「生まれて初めて一人で街を歩いたのは、日本ではなくオックスフォードだった――。」という帯のテキストが秀逸ですね。異国の地で自由に、しかし日本と皇族を背負う責任をもって勉学と研究に励む姿が格好良かったです。


■阿川佐和子『聞く力』(文春新書)

インタビューが苦手で仕方がないという阿川さんが、それでもインタビュアーの仕事をこなすために奮闘してきた過程が読める一冊。事前に質問を一つだけ決めておいて、あとは会話の流れに任せるというのが、日常生活でも役立ちそうでした。


■フレデリック・フォーサイス『ザ・フォックス』(角川文庫)

アメリカの難攻不落の国防セキュリティを破ったのは、イギリスの18才の少年だった。設定の妙が光ります。実在の事件をもとに書かれた創作ですが、エンタメとしても秀逸で、諜報戦の手に汗握る緊張感が伝わってきます。「ウオッチドッグス」とか「ペルソナ5」とかが好きな人にもおすすめです。


■川島蓉子・糸井重里『すいません、ほぼ日の経営。』(日経BP)

言わずと知れた「ほぼ日」=ほぼ日刊イトイ新聞を発行する株式会社ほぼ日の経営について、代表の糸井重里さんが語ります。「ほぼ日刊イトイ新聞」の、と書きましたが、学びのための学校を運営したり、マルシェを開いたり、地球儀を作ったりとやりたいことをやり、場をつくる会社として成長してきたほぼ日。新時代の経営のありかたが見られます。


■張國立/玉田誠訳『炒飯狙撃手』(ハーパーBOOKS)

標的を暗殺したことで国家レベルの陰謀に巻き込まれる、炒飯の名手にして一流のスナイパーと、定年間近の老刑事。二人の道が交わるとき、そこに奇妙な絆が生まれます。原題は「The Sniper」ですが、邦題を「炒飯狙撃手」にしたのは素晴らしいですね。スリラー、アクション小説の収穫でした。


■秋葉大輔『ヤメ銀 銀行を飛び出すバンカー』(文春新書)

エリート街道の代名詞、銀行を辞めた人たちはどこへ行くのか。彼らの銀行員時代の仕事と、退職してからのキャリアについて、本人たちの口から余すことなく語る一冊。近くて遠い銀行の世界の一端を知ることができます。


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