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#建築 記事まとめ

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建築系の記事を収集してまとめるマガジン。主にハッシュタグ #建築 のついた記事などをチェックしています。
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2020年7月の記事一覧

いま、住宅に求められているものは?

テレワーク需要の増加で住宅のあり方が変わったコロナ渦と言われて久しい昨今、テレワーク需要の増加によって住宅に求められるものが変わってきている。 身の回りで話を聞くだけでも、テレワーク中の家族の声が気になる、くつろげるはずの家で仕事の声が聞こえてしまう、仕事と家庭のオンオフの切り替えが難しい、夫婦ともにワークスペースを確保することが困難である、そこにさらにこどものオンライン授業が重なると余計にスペースが足らない、といったことを耳にする。 また、特に都心の集合住宅ではその傾向が顕

月刊『商店建築』8月号発売!!!

いつもご覧いただいている皆様、ご購読いただいている皆様、 誠にありがとうございます。 本日、7月28日(火)は、月刊『商店建築』8月号の発売日です! 暑さに徐々に慣れ始めてきたものの、脱水症状や熱中症には 十分気を付けて過ごしたいものです。 汗っかきの筆者はお店巡りの合間のカフェ休憩が必須です。。。 皆様もどうぞご自愛ください。 さて、今月号の新作と特集の発表です!!! 今月号は新作「コンラッド瀋陽 -MAN-」、連続企画「〈職住一体〉と〈小商い〉の空間づくり」、業種特

オラファー・エリアソン展

東京都現代美術館で開催中のオラファー・エリアソン「ときに川は橋となる」展へ行きました。撮影可能で、来館者がアートの一部となるインスタレーションが多く、色んな人が楽しめる展示となっていました。 (注:以下ネタバレしかありません) 太陽の中心への探査 太陽光のエネルギーを利用した多面体のガラス作品だそうです。プリズム(?)となっていて、とてもきれいでした。 あなたに今起きていること、起きたこと、これから起きること 室内の隅に照明が設置されています。その前を人が通ると・・

ハウスメーカー住宅ができる世界の仕組みと意味|住宅産業論【ダイジェスト】

まさかの遠隔授業でのスタートとなって、昨年度までのパワポやら配布資料やらを大幅に再編集することからはじまった今年度。ようやく、その半期が終わろうとしています。今になってみれば、授業内容・資料を見直す機会になっただけでなく、見る・読むパワポにしたことで、毎回、図版を集め直し、テキストを一章ずつ書き下ろすような体験にもなりました。 そんな授業の一つである講義「住宅産業論」について、ダイジェスト版を備忘録的に書き出しておこうと思います。 ⽇本の家づくりに⼤きな影響⼒をもつハウス

再生

MYAO設計ノート|丘のふもとの田の字架構

作品解説動画始めました! 吉村真基建築計画事務所|MYAO 「丘のふもとの田の字架構」

いま、わたしはそれを見た|アフリカ・タンガニーカのセキスイハウス体験

京都大学アフリカ学術調査隊のメンバーとして、タンガニイカ湖畔に建設された「カボゴ基地」に在った民族学者・梅棹忠夫(1920-2010年)。あるとき、調査隊のもとを訪れた現地の女性が、基地をみて「大きな声で歌うように」叫んだエピソードを書き留めています(★1)。  わたしはまえから聞いていた  ムユクにはムズングの家がある、と  いま、わたしはそれを見た  いま、わたしはそれを見た 「ムユク」とは基地が建ってる地名。「ムズング」は白人を意味します。アフリカの人々からすると、

現代建築家宣言 Contemporary Architects Manifesto【6】私たちは〈可食性〉を咀嚼し、 反芻する動物である

建築界のこの底知れぬ閉塞感と、夢のなさを肌身で実感する平成生まれの 20代建築家が、それでも建築に希望を見いだす術を模索した痕跡。 *『建築ジャーナル』2020年6月号からの転載です。 著者・若林拓哉 〈現代建築家〉は、無数に存在する「正しさ」を可能なかぎり摂取しながら「誤り」を享受する存在である。そしてそれは他者を「食べる」存在でありながら自己もまた「食べられる」存在だと認識することへつながる。そこで第五回の終わりに現代的な問いのキーワードの一つとして〈可食性〉を提示し

虫を探したくなるような建築

1. マークフォスターゲージの建築最近マークフォスターゲージの建築と彼が言っていることにすごく興味があり、色々考えさせられている。マークフォスターゲージとは、僕の通うイェール大学建築学科の卒業生でニューヨークを拠点に活動する若手建築家の一人だ。現在は准教授としてイェールで教壇にも立っており、生徒の間では親しみを込めてMFGなどとも呼ばれている(なので以下MFGとする)。 彼の作品は基本的にオブジェクト指向存在論(Object Oriented Ontology:以下OOO)

¥100

空間が思想を形づくる 東久留米市『滝山団地』

家からそう遠くない場所にあるマンモス団地。 僕の家の周りは、畑や川や雑木林だけではない。それよりも圧倒的に多いのが電車と新興住宅、そしてこの大規模団地群だ。 政治学者の原武史さんの著作『滝山コミューン1974』の舞台になった場所でもある。 戦後の慢性的な住宅不足や高度成長期の人口流入の波を受け"極めて先進的な"集合住宅建築、いわゆる「団地」が郊外に大量に建てられるようになる。 まだ土の道が多く下水施設も整っていない農村に、水平垂直の建物、アスファルトの歩道、ステンレスのキッ