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Newsletter【旅先案内人 vol.4】代表・松山知樹の頭の中。 10年目を迎えた温故知新の、現在と未来。
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こんにちは。ホテルや旅館を運営する、温故知新です。
昨年より、私たちの宿に関わる人々に焦点をあてたストーリーをお届けするニュースレター「旅先案内人」を発行致しました。
普段、私たちの運営施設にご宿泊くださったお客さまなどを対象に、ニュースレターをお届けしております。
noteではバックナンバーを掲載しています。ここからは【2月19日 配信 旅先案内人 vol.4】の内容をご覧ください。
今回は、2020年2月に温故知新が創業10年目を迎えたため、「アニバーサリー番外編」として、温故知新が目指すこれからの方向性についてお話ししたいと思います。
(温故知新 運営ホテル:瀬戸内リトリート青凪・海里村上・箱根リトリートföre &villa 1/f 等)
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旅先案内人 vol.4
温故知新10年目という節目で想う、宿たちのこと。
『創業から今日までの10年を振り返る…みたいな、回顧録や昔話はナシ!苦労話なんて、誰も聞きたくないでしょう。』と笑う、温故知新 代表取締役の松山。
『それよりも、この旅先案内人を読んでくださる皆様には、この10年の間に誕生した宿のこと、そしてこれからの温故知新のことを、僕の言葉でお伝えしたいという想いがありました。
2015年12月に開業した「瀬戸内リトリート青凪」については、温故知新初の施設ということもあって、運営は日々新鮮な驚きの連続でしたね。特に、2018年にミシュランの最高評価・5レッドパビリオンを獲得できたのは、青凪が掲げる「安藤忠雄建築×small luxuary」というコンセプトに共感し、青凪の愉しみ方を真に理解してくださった国内外のお客様のおかげだと思っています。』
この青凪での経験を礎に、チーム温故知新は2番目の運営施設「壱岐リトリート海里村上」にも独創的なアイデアとホスピタリテイーを注ぎ込み、2019年にミシュランの5パビリオンを獲得。
ふたつのミシュラン獲得について、松山はもうひとつの想いを口にしました。
『大変な栄誉には違いない。けれどプライズを獲りに行ったのではなく、スタッフ全員が“この宿を旅のデスティネーション(目的地)にする”という信念を持って進んだ先に、たまたまこういう結果が待っていたんじゃないかなと感じています。』
同年には青凪が再び国際ホテルアワードの三冠に輝き、続いてオープンした「箱根リトリートföre」と隣接の「箱根リトリート villa 1/f」も、リピーターの絶えないホテルとして現在に至ります。
温故知新は、リトリートの領域を超えていく?
こうしてみると、「温故知新=リトリート(隠れ家)をテーマにした宿泊施設のプロデュース企業」という印象なのですが、松山の頭の中はというと…?
『もちろん、10年かけて育ててきたリトリートの世界観は、僕たちが極めるべきひとつの方向性として大切にしていきます。でも実現したいのは、その先に広がる[スタイルに捉われない宿の価値・魅力の創造]。だから、リトリートだけに留まることはないんです。
ここだけの話ですが、今後2〜3年以内に、リトリート路線とは全く異なるデスティネーションの創出をいくつか準備しています。これがなかなか、どこにもないようなものばかりです。先日新聞で取り上げられた、岡山県に建設予定の「日本初・KEIRINの新時代を切り開くホテル」も、そのひとつと捉えていただけたら。KEIRINは日本が誇るオリンピックの正式種目ですし、会社を挙げて応援していきたいと思っています。
こうやって、他にはない個性的なコンセプトを持ち、わざわざ足を運びたくなる、何度も訪れたくなる宿を、ひとつひとつ丁寧に作り上げていくつもりです。』
この松山の“10年目の決意”が、新ブランド立ち上げの原動力となったのです。
2020年2月、オペレーションブランド「okcs(オックス)」の誕生。
「on-ko-chi-shin」からのインスピレーションでその名を得たブランド、okcs(オックス)。
『okcs(オックス)は、温故知新がプロデュース・運営するデスティネーションホテルのプラットフォームであり、僕たちはオペレーションブランドと呼んでいます。okcsは地域に人を呼び込み、地域活性化にも貢献。現在はリトリートなどのラグジュアリー施設が中心ですが、今後は先ほどお話ししたようなKEIRINホテル事業をはじめ、個性的な宿もラインナップに加えていく予定です。
今後、温故知新が運営する宿には「by okcs」と記していくので、「全く違うコンセプトのホテルに泊まったのに、どっちもokcsだった!」と後で驚かれる場面があるかもしれませんね。』と、松山はそんなワンシーンを楽しそうにイメージしています。
『そして「okcsのホテルならどこでも上質で安心」「okcsのリゾートを制覇してみたい」と言っていただけるブランドに成長させていきます。』
ううむ、聞けば聞くほど気になってきたので、
「次の宿はどこにできますか?どんな仕掛けですか?KEIRINホテルのことも、もう少し詳しく...」と直球で尋ねたところ、
『ははは、その辺りは、もう少ししたらお話しできると思いますよ。』とのこと。
残念、まだ内緒か…(笑)。
10年の歳月から見えてきた、「宿を磨き続ける集団」というミッション。
さて、満を辞して新ブランドを掲げ、スピード感を持って10年目に突入した温故知新。
全国津々浦々に運営施設をどんどん増やしていく、いわゆる拡大路線なのでしょうか?
素朴な疑問を投げかけてみると、きっぱりとした答えが返ってきました。
『そういうことは考えていなくて。
今の段階で具体的にいくつの宿を、とは明言できませんが、むやみに企画するんじゃなく、ただたくさん作るのでもなく、ひとつひとつの宿に責任を持ち、その魅力や存在感を丁寧に育てていきたいんです。そのスタンスに温故知新の、okcsの真価を置きたい。』
= 宿を磨き続ける集団であれ =
10年の歳月から見えてきた、確かなミッション。
『宿は建てれば終わりではなく、むしろそこが出発点ですから。
おもてなしのあり方、料理のあり方、空間のあり方。
宿それぞれの個性を守りながら、常に全方位的な視点でホスピタリティーを進化させていかなければいけない。
宿の数が多すぎれば、当然そこがおろそかになってしまう。
温故知新・okcsとして絶対にあってはならないこと。
そして、地域との連携も重要だと考えています。
いうなれば、宿は地域のショーケース。
地域の魅力を発見・発信するのにぴったりの舞台だと思うんです。
域外資本を還流させて雇用を創出したり、時には地域のシンボルとなって人と人を繋げることもできるんじゃないかな。』
ひとつひとつの宿を、徹底的に磨き続ける。
その仕事を通じて、お客様だけでなく、関わるすべての人たちを笑顔にするのが存在意義。
だからこそ、業務や信頼関係の味気ない効率化など、松山は微塵も考えていないのです。
宿の運営を知り尽くした上で、あえて手間のかかる手法を選ぶのが、松山の流儀。
10年目の舵取りが始まった今、どんなアイデアを秘めているのか、どんなサプライズを発信してくれるのか、これからの航海が楽しみで仕方ありません。
温故知新プロデュース「壱岐リトリート 海里村上」
2020年4月13日(月)、リブランドオープン!
これまで進めてまいりました大規模リニューアルプロジェクトにより、昨夏はSPAや鉄板焼きを新設し、今年1月~3月中旬には客室工事を実施。全室に源泉露天風呂付きの宿「壱岐リトリート 海里村上」としてリブランドオープンいたします。リブランドオープン記念特別プランもご案内中です。
壱岐リトリート海里村上
電話:0920-43-0770(受付時間:午前10時~午後5時/日曜・祝日を除く)
公式サイト:https://www.kairi-iki.com/
『リブランドオープン記念特別プラン』
http://hyperurl.co/kairi-rebranding
■電話:海里村上 (代表):0920-43-0770
(受付時間:午前10時~午後5時/日曜・祝日を除く)
編集後記
古き佳きものを見極め、時代にも寄り添う「温故知新」。
時には宿という枠を超え、クリエイティブな挑戦をする「okcs」。
ここから生まれる「旅」は、
宿に泊まる人、宿で働く人、その土地に暮らす人、その土地の恵み、
関わるひと・ものへの感謝、すべてを有機的に結ぶ。
だからきっと、誰の心にも刻まれる、一生ものの物語になる。
ひとりでも多くの方に、この心豊かな体験を届けたい。
そう願わずにはいられないインタビューとなりました。
海付 真由美(温故知新 マーケティング・PR)
ABOUT
温故知新について
光を見つける。磨いて、届ける。その地域にしかないもの、魅力的なもの、守るべきもの。その光を見つけ、形を作り、国内外の皆様に届けること。それが私達のミッションです。その宿があるからそこに行きたいという「目的地になる宿作り」を目指しています。
主な運営ホテル