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冷え症外来の医師が教える冷えとり習慣 林忍著
冷え症外来の医師が教える冷えとり習慣 林忍著
冷え性は日本人の多くが抱える健康問題の一つであり、特に女性に多く見られます。
林忍医師の著書『冷え症外来の医師が教える冷えとり習慣』は、冷え性に悩む人々に向けて、その原因と具体的な解消法を科学的根拠に基づき分かりやすく解説した一冊です。
本記事では、本書の内容を詳しく掘り下げ、実際に役立つ「冷えとり習慣」を紹介します。
冷え性の原因とは?
林医師は、冷え性の原因を「血流の滞り」と「自律神経の乱れ」にあると説明しています。これらは、日常生活の中で以下のような要因によって引き起こされます。
運動不足:筋肉量が減ると熱を生み出す力が低下し、冷えが起こります。
ストレス:過剰なストレスは自律神経を乱し、血流の悪化を招きます。
食生活の乱れ:冷たい飲み物や食品の摂取、偏った食生活が内臓を冷やします。
衣類の選び方:ファッションを優先するあまり、体を冷やす薄着が原因になる場合があります。
冷えは放置すると免疫力の低下、ホルモンバランスの乱れ、慢性疲労を引き起こす可能性があり、健康全般に悪影響を与えます。
冷えとり習慣の5つの柱
林医師が提案する「冷えとり習慣」は、日常生活の中で無理なく取り入れられる方法が中心です。以下にその具体的な方法を解説します。
1. 運動習慣をつける
冷え性改善の基本は運動です。筋肉を動かすことで熱を生産し、血流を促進する効果があります。ウォーキングやヨガ、軽いストレッチなどが推奨されており、これらを日常的に取り入れることで冷えを根本から改善できます。また、長時間座りっぱなしの人は1時間に1回程度立ち上がり、体を動かすようにすると良いでしょう。
2. 食事で体を温める
「食べるもので体は変わる」と林医師は強調します。体を温める食材(生姜、かぼちゃ、根菜類)を中心に、温かいスープや煮込み料理を取り入れることが効果的です。一方、冷たい飲み物やサラダの過剰摂取は、内臓を冷やす原因になるため注意が必要です。また、発酵食品(味噌、納豆、ヨーグルトなど)は腸内環境を整え、冷えの改善に役立つとされています。
3. 適切な衣類選び
意外なことに、厚着のしすぎは逆効果になることがあります。過剰に汗をかくと、その汗が蒸発する際に体が冷えるためです。適度なレイヤード(重ね着)が重要で、特に足元をしっかり温めることが推奨されています。シルクやウールなどの天然素材の靴下や腹巻きは、快適さと保温性を両立させるアイテムです。
4. 入浴で血流を促進
冷え性対策として欠かせないのが入浴です。林医師は、38~40度のぬるめのお湯に10~20分ほど浸かる「半身浴」を推奨しています。熱いお湯は一時的に温まるものの、その後急激に体温を奪うため避けたほうがよいとされています。また、入浴後はしっかりと水分補給を行い、体を乾燥から守るケアも重要です。
5. ストレス管理と睡眠の質を高める
ストレスは冷え性の大敵です。ストレスを解消するためには、趣味の時間を持つ、リラクゼーションの時間を確保するなどの工夫が有効です。また、質の良い睡眠を確保するためには、寝る前にスマートフォンの使用を控え、温かい飲み物でリラックスするなどの習慣を取り入れるとよいでしょう。
冷え性のタイプ別対策
本書では、冷え性を以下の3つのタイプに分類し、それぞれに適した対策を提案しています:
末端冷え性:手足が冷たいタイプで、血流を良くするマッサージやツボ押しが有効です。
内臓冷え性:お腹周りが冷えるタイプで、腹巻きや温かいスープの摂取が効果的です。
全身冷え性:全身が冷たく感じるタイプで、運動習慣と食事改善が特に重要です。
林医師が伝えたい「冷えとり習慣」の意義
林医師は「冷え性改善は健康への第一歩」と説いています。本書では冷え性を一時的に対処するだけでなく、生活習慣全体を見直し、冷え性が再発しない体作りを目指すことを重視しています。そのため、日々の小さな行動がいかに大切かを強調し、誰でも取り組みやすい実践的な方法を提供しています。
まとめ
『冷え症外来の医師が教える冷えとり習慣』は、冷え性の原因から解決法までを網羅的に学べる一冊です。
林医師が提案する習慣は、どれも手軽に実践できるものばかりです。
冷え性に悩む方は、本書を参考にして「温かい体」と「快適な生活」を手に入れてみてはいかがでしょうか。