【HSP】ほんとうは優しい繊細さんたち【INFJ】
noteをはじめいろんなところで散見されるHSP向けの文章で、こういうのよく見かけませんか?
繊細さんだけが持っている特殊能力〇選!
特別で選ばれた繊細さん!前向きに生きていける!
繊細さんは選ばれた人間!もっと堂々と生きていこう!
(タイトルはフィクションです。実在のnoteやサイトとは関係ありません)
みたいな。
言葉を選ぶのがとても難しいんだけど、なんていうか「ほんとうは特別!」「特殊能力を持っている!」みたいなズレた励まし方をする文章、あるじゃん?
わたしもそうだからわかるんだけど、そういうことを言ってほしいんじゃないんだよね。
正直、HSPだから持っている特殊能力なんてものはなくて、誰にでもある感覚や能力が他人より敏感ってだけなんだよ。
その手の文章を書いているのもだいたいHSPだって自称しているはずなのに、意味のわからない励まし方するなっ。
で。
長々と前置きを書いてしまったけど、今回わたしが言いたいことはタイトルのとおり「繊細さんたちって、ほんとうは優しいよね?」ってハナシ。
いや違うよ? わたしは根拠もない妄想をだらだら書いていくつもりは毛頭なくて、わたしがこれまで経験してきたことや勝手にひとりで考えていたことをもとに文章にしていくつもり。
まあ、それを妄想だと言われてしまえばぐうの音も出ないんだけど。
いちばん最初に言いきってしまうけど、常に周りの人間の様子を見ていて、人一倍いろんなことを考えている繊細さんたちが優しくないわけがない。
違うよ? 別に非繊細さんが全然優しくないとか、そういう逆説的なことを言いたいわけじゃない。
余計なことを考えずにストレートに他人に優しさを分け与えられる人間のほうが尊ばれるべきだし、褒められるべきだし、ふつうに強い。
さういふものに、わたしはなりたい。
人一倍他人のことばっかり考えているんだから「あの人はこうしたいんだな」とか「この人はたぶんこうだな」とか、周りの人間のクセとか傾向とか、頭の中にたくさん用意できていると思うんだ。
じゃあ、それを適切な場所で適量吐き出せば誰よりも優しい人間ができあがりじゃん!と思うのは早計なのであるよ。
周りの人間のことばっかり考えているせいで、逆に雁字搦めになってしまっていて、その優しさを発揮できないから困っている。
「あの人はこうしたいんだな――だけど、わたしが横から手を出したら嫌な顔されるかもなあ……」
「この人はたぶんこうだな――わたしよりも素早く動ける人が協力してあげたほうがいいかぁ……」
とかとか。
わたしが助けたら嫌な顔をされるんじゃないかとか、わたしよりもっと有能な人が助けてあげればいいかとか、マジで余計なことにまで頭が回ってしまうせいで、繊細さんが本来持っている優しさを発揮できないのだ。
まあ、ふつうに考えて助けてもらって嫌な思いをする人間はあんまりいないと思うけど。
人間ってわからないからね。よかれと思ってしたことがとんでもないカタチで返ってくることもあるからね。
助けても嫌な顔をされることだってあるんですよ。
ほら、電車でよかれと思って席を譲ったら「私はまだそんな年寄りじゃないよ!」と怒られてしまったとかよく聞くじゃん。
やっぱりね、人間って無関係な人間とはかかわらないほうがいい。
そのくせ、自分が窮地に陥ったら「誰も助けてくれない!」なんて被害者ぶるんですよね。
愚痴はさておき。
じゃあ、どうすればほんとうは優しい繊細さんたちはその優しさを発揮できるの?というお話なんですが。
次からはわたしの経験からわかったことをつらつら書いていくヨ。
繊細さんたちが優しさを発揮するために重要なのはやはり環境。
特に人間関係。
そのコミュニティでの人間関係が良好であればあるほど、繊細さんたちは優しさを遺憾なく発揮できる。
これはたぶんほんとう。
優しさからの行為を否定されない人間関係ってのが大事かも。
一度優しさを肯定してもらえた繊細さんっていうのは、たぶん強い。
日頃から周りの人間を観察していろんな図が頭の中にできているから、同僚ごとのお仕事のクセとか、得意なこと苦手なことがわりと鮮明に把握できている。
だから、よいタイミングで他人を助けることができるようになる。
で、優しさを受け入れられたことで自己有用感も高まるし、自己肯定感も高まると、周りからの優しさも受け入れられるようになる。
自分に自信がないときは、周りから手を差し伸べられても「わたしなんかが迷惑をかけちゃいけない……」と頑なにその手を跳ね除けていたけど、自分に少しでも自信がつくとその手をとれるようになる。
こうして広がり続ける優しい輪。うれしいね。
でも不思議だよね。HSPの人間は互酬性の原理みたいな考え方が強いのかしら。
そう考えてみると、自分に自信が持てない時期ほど他人の助けを拒否しがちなことにも筋が通りそう。
「わたしはあなたに何もお返しできないから、わたしに優しくしないで」
うん。まさしく頭の中はこんな感じ。納得したよ。
優しい人間でいることに越したことはないけど、「優しさ」って取り扱いには注意が必要なモノだとも思っていて。
今回のテーマでは掘り下げないけど、相手にする人間によっては「優しさ=弱さ」と捉えられることもある。
相手を考えた結果、嫌なことを言われても反論しなかっただけなのに、「こいつは何を言っても言い返してこない弱いやつだ」と狙われることもふつうにある。
その手の人間は基本的に狡賢くて口が巧いうえに心が貧しいので、何も言い返さずにニコニコしている、ほんとうは優しい繊細さんは格好の的になっちゃうよね。
だから、わたしが過去の記事で何回も主張しているように「優しさを見せる相手は選ぶ」ことが超大事。
優しい人間は、強い人間だとわたしは思っている。
でも、誰にでも優しい人間はたぶん弱い。
繊細さんは少しでも良好な人間関係を見つけて、居心地のいいコミュニティを見つけられれば、その優しさを最大限に発揮できるでしょう。
優れた観察力で日頃から積み重ねてきた他人のデータをもとに、いろんな人間から頼りにされる人間になれるでしょう。
ただ、優しさの大盤振る舞いには注意したいですね。
あなたにタダ乗りしてくるアホも必ずいますので。
優しさを見せる相手は、あなたがしっかり選びましょう。
自分を守りながら、好きな相手を助ける術が身に着いたら生きづらさも少しは和らぐんじゃないかなあ……。
今回はこんな感じ。おつかれサマー。
せっかく少し厚い布団を出したのに、また熱帯夜みたいに暑い夜が続きますね。はやく冬になればいいのに。冬好きだし。
みなさま、よき互酬性の原理ライフをお過ごしください。