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必需品

今や大型のデパートやションピングモールに限らず、スーパー、小さな街の中の店舗、病院はもちろん、どこにでも消毒液が設置されている。手で触れる部分を無くすためとして、足踏みのものやセンサー付きのものも多く出回っている。これも今の時代の産物である。これまでほとんど考えることがなかったマスクと消毒が最も簡単に、日常の中に溶け込んでしまった。そして、その波は家庭の中にも入り込んで、当たり前のように家庭内にも消毒液が設置されるようになった。

我が家も例外ではない。しかし、大抵の家では消毒液を設置する場所を考えた構造になっている由もなく、置き場所は洗面所だったりリビングだったりするのだろう。戸建ての場合は玄関に物を置くスペースが大抵あるのでそこにも置いてあるだろう。

我が家の場合、設置しているのはリビングへの入り口、洗面所、トイレ、そして玄関である。しかし、我が家のマンションは、玄関には物を置く場所はなかった。そこで、見栄えのいい棚がないかとネットで探し回った結果、ガラスの棚に行き着いた。普通の棚に比べてちょっとお高めではあるが、玄関なのでちょっと見栄も張っていいものをつけようと思った。ところが設置するためには、一旦壁に穴を開けてアンカーを埋め込みビス止めする必要があるらしい。仕方なく、電動ドリルも合わせて購入。初めて壁に穴を開けた。「なんだ、案外簡単なんだ」しっかりとアンカーを打ち込んでビスがしっかりと固定できるようにした。我が家の玄関は入ってすぐのところに棚を作れるようなくぼみがあったので、全く出っ張ることなくつけることができた。水平になるように水平器で確認して付けたので見た目も綺麗て完璧である。(自己満足かもしれないが)

そして、作った棚に載せる最優先なものは電池式の消毒液オート・ディスペンサーである。手をかざすと消毒液が出てくる。使っている消毒液は、食品にも優しいエタノールにしてある。出かける前と帰ってきた時にシュッとする習慣がつきつつある。最も、帰ってきた時は荷物があるのでなかなかできない。荷物を下ろして洗面所に直行することが多い。そのため、洗面所にはハンドウォッシュ用のオート・ディスペンサーを置いてある。中身はキレイキレイである。これまた便利である。手を差し出すと泡のキレイキレイが適量出てくる。ゴシゴシした後、つい、蛇口の下に手をかざしてしまう。残念ながら蛇口は手動である。思い出したようにレバーをあげて水を出す。

我が家の習慣も変わってしまった。出かける前の消毒。帰ってきてからの手洗い。怠けると妻が怒る。完全に習慣となった。

やはり、自動で消毒液が噴射されるオート・ディスペンサーは今や必須であり、ハンドウォッシュのオート・ディスペンサーはあるに越したことはない。我が家では、共に必需品となってしまっている。

玄関の棚とオート・ディスペンサーは本当に買ってよかったと思う。

娘にも勧めた。
その後、娘の家に遊びに行ったら我が家と同じものが置かれていた。
ちょっと嬉しい。

買ってよかったと思うと同時に、ストックしてある消毒液がなくなる前に、不要になる日がくればいいなと思うものでもある。
しかし、一旦習慣となってしまったものは、なかなか無くならないのだろうなぁ。


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この記事は、noteのサークル「創作をまなびあう会」でお題を決めて書いた記事です。今回のお題は「#買ってよかったもの」 ================================

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松浦 照葉 (てりは)
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