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【SS】初めての鬼 2 #毎週ショートショートnote

8/14-8/20  お題 初めての鬼 410文字


あるところに若い夫婦がいた。親の反対を押し切ってやっと結婚し、なんとか日々の生活も順調になってきていた。そんな二人に待望の赤ちゃんが生まれた。二人はとても喜んだ。生まれてきたのは丸々と太った男の子だった。二人の両親も孫が生まれたことにより、二人の結婚をやっと許してくれる気になったようだ。

生まれた子供も早いものでもうすぐ二歳になろうとしているとき、豆まきのシーズンがやってきた。もう子供もカタコトではあるが、おしゃべりするようになっていた。

若いお父さんは、今年は豆まきを子供と一緒にできるなと思い、自ら鬼になる気満々になっていた。スーパーに寄って鬼の面がついている豆を買い、豆を若いお母さんに渡して、子供に気づかれないように初めての鬼の面を付け、玄関から入っていった。若いお母さんは「鬼はー外」といって豆を若いお父さん鬼に向かって投げたが、子供は恐ろしさのあまり若いお母さんのスカートをぎゅっと握り、泣き叫んでしまった。

410文字


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