読んだドレミを歌えるようになる
音符をドレミにできても、歌えなければ意味がない。
ドレミを歌うのは基本的には数をこなせば感覚がつかめるものだと思っている。ただ、大きな跳躍は大変だし、難しい音程があるのも事実で、そういう音程はあまり出てこないので、練習しないと初見は難しいだろう。
とにかく簡単な、好きな歌をドレミで歌うこと。
だけではアレなので、少しだけ助言みたいなのを書いておこうと思う。
前回、楽譜の読み方として、ドとソを基準に読む方法と、前の音符のひとつ上下・ふたつ上下を読む方法を書いた。前者を基準読み、後者を上下読み、とでも呼ぶことにする(今でっち上げたインチキ用語である)。
このうち、まず上下読みに慣れるのがいいと思う。そのためには前回の呪文を音程をつけて歌う。
ドレミファソラシド
ドシラソファミレド
ドミレファミソファラソシラドシレド
ドラシソラファソミファレミドレシド
すんなりできる人とできない人がいると思う。人によっては呪文状態の時から自力で歌ってた人もいたのではないかと思う。
すんなりできない人は何か楽器…鍵盤が一番楽だが、ギターでもなんでもいい…を弾きながら確認するのがいい。iOSやMacは標準でGarageBandというDTMソフトが付いてくるので、その鍵盤を使うのがいいだろう。
しかし、楽譜を読めない人は鍵盤も弾けない人が多いだろう。その場合は音階が分かる人に見てもらったほうがよい。
そういう人もいない場合、おそらくドレミファソラシドはできるだろうから、まずはひとつずつ降りる練習として、シドシ、ラシラ、のように上がってから下がる練習をするといいと思う。
次にひとつ飛ばしで上がる練習だが、これもまずは途中にドレミ、レミファ、と音を挟んで練習して、それから真ん中の音だけ心の中で歌うとか念じるとかすればそのうちできるようになるのではなかろうか。
ひとつ飛ばしで下がるのも同様で、ドシラ、シラソ、からはじめるといいだろう。
鍵盤を弾いている場合は多分Cをドとして弾くことになるが、将来的に移動ドになるのだから、初めの音程は実はどうでもいい。楽器がなければ適当なところから歌い始めればいい。
というか、むしろ色々な音から始められるようにした方がいい。調と調号の関係を知っていて鍵盤が弾ける人なら、鍵盤で(移動ドの)ドレミを弾きながら歌ってもいいが、普通に混乱するし、それができる人はこんな記事は読んでないと思うので、最初の音だけ出すのがいいだろう。
これで上下読みを音にできるようになる、と思うので、次は基準読みの呪文である。
ドレドミドファドソ
ドシドラドソドファ
ソラソシソドソレ
ソファソミソレソド
常にドかソに戻ってから上がる・下がる練習である。ドソ間の感覚が必要なので、呪文は4個先(5度という)まで書いてある。実際に歌う際も5度跳躍というのは結構出てくるので、今のうちに慣れておいて損はない。
これもできなければ、最初はドレミファドファ、のように助走を付けてから飛ぶ練習をするといいのではないか。そのあと、間の「レミ」を心の中で歌ってド…ファ、さらに直接ドファ、と歌えるようにしたらよいのではなかろうか。
理屈の上ではここまで来れば、
楽譜からドレミが読めて、
ドレミから正しく歌える
ようになるので、つっかえつっかえではあっても楽譜だけで歌えるようになる、ハズである。最初は楽譜にドレミを書いて、それを見て歌うのもいいだろう。そのうち面倒になって小節の頭だけとか、上下読みできないところにだけドレミを書くようになり、しまいにはそれすら面倒になって書かずとも歌えるようになる。
ただし、人が書いたドレミをそのまま歌うのはどうかと思う。それだといつまで経っても音符をドレミに変換できる日がやって来ない。これは、音取り音源丸覚えがダメなのと同じである。
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