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悔しさと涙と俳句と私

先日、生まれて初めて”自由律俳句”なるものを呟いた。

何故私はこの句を生み出したのか。そのことについて、これから書いていこうと思う。



10月2日。
「今日勝てば、ホークスが優勝……」

地上波での中継が無いことに歯がゆさを感じつつ、一日中ずーっとソワソワしていた。

普段通りを心がけていても、こういう日はどうしても全身に力が入ってしまう。(自分が打席に立つわけじゃないのにね)

空が紺色に深まっていく頃、呼吸を整えて画面を開いた。まだ試合速報は出ていない。おっかしいなー?と不思議に思った数分後、みもりんがいきなりホームランを放った。

「幸先いい!幸先いいぞこれは!」

4回にはギータもホームランを放ち、興奮と安心が入り混じった心を落ち着けるべく、ひとまず風呂場へと駆け込んだ。



さっぱりとした風呂上り、ドライヤーの前に進展具合を確認すると、な、なんとロッテが逆転してるじゃあーりませんか!一気に3点もリードされていたのだ。

ソワソワする娘をよそに「大丈夫よー勝つってー」と安心感を与えてくれた母も、このときばかりは「うわ、これやばいね」と言っていた。

「うわぁー、もっかい風呂入ろうかな……」

負けるのではないか、という思いを、背中に張り付く汗と一緒にきれいさっぱり洗い流してしまいたかったのだ。



時計の短針が10を指そうとした頃、ホークスの負けを、オリックスの逆転優勝を知った。

体の芯は熱くたぎっているのに、視界がぼんやりする。この感情って一体何なんだろう?そう思いながら試合のダイジェストを見ていた。

崩れ落ちるくらい激しく、泉くんは号泣していた。そして、ちらりと映ったいまみーの真っ赤な瞳にも、涙があった。

二人を見て、さっきのあの感情は、”悔しさ”だったんだなと気付いた。



悔しさを糧にして、いっぱい強くなって、喜びの涙を流せるよう。私は先日出会ったばかりの”自由律俳句”に気持ちをしたためた。

季語も音も制限が無い自由律俳句は、気持ちをのせるのにぴったりだ。

いよいよ明日からCSが始まる。
あの日感じた悔しさを思いっきりぶつけて、勝ち進めて欲しい。

喜びの涙をいっぱい流せますように。

 


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