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ゾンビ作品の良さを伝えたい

突然ですがわたしはゾンビ作品が好きです。有名な作品でいえば『バイオハザード』シリーズ、『ウォーキング・デッド』も好きで全シリーズを観ています。

ゾンビ作品ってグロくないですか?

まず最初のお便りは埼玉県にお住まいの17才・女性から。「以前、友だちに誘われてゾンビの映画を観にいきました。ホラー映画なのでとても怖かったのですが、それよりもグロい部分が気になりました。人の肉が食い破られたり、ゾンビ化したあとは体が腐っていったり……観れたものではないと思います」

お答えしましょう。ゾンビ作品はもちろんグロい。当たり前です。ゾンビと人間という設定ゆえ意識が薄いかもしれませんが、あれはカニバリズムです。人間が人間を食べています。まずその時点でグロいと感じることは避けられないでしょう。

次にゾンビのビジュアルについてです。ゾンビは死体のまま蘇った人間なので血が通っているはずないですし、肉体が死んでいるからどんどん体がどんどん壊死していきますし、そのうえ彼らは動き回るので四肢は簡単にもげます。

ゾンビ作品が好きなわたしでも、ゾンビのグロさには「うええ」となることもあれば、目を背けることもあるのですが、しかし“そういうもの”だと思うっているところがあります。ひとつ疑問なのですが、ゾンビがグロくて気持ち悪くてみれたものではないと思う人は、ゾンビのことをなんだと思っているのでしょうか。ゾンビは死体で、命あるもの(主に人間)を食べる人間です。人間が他の動物を食べているのだってよく考えたら気持ち悪くないですか?

ゾンビ映画の面白さがわかりません

次のお便りは北海道にお住まいの24才・男性から。「ゾンビ映画の面白さがわかりません」

こ〜〜〜れはわたしも実際によく言われるのですが、ゾンビ映画はちゃんと観れば面白いですよ。ちゃんとっていうのは、ゾンビ作品に対するイメージをゼロにして細部まで観るということ。ゾンビって人を襲って食べる(噛みつく)ことが主な活動なので、ゾンビだけでみればそれ以上の発展はありません。わたしが観た作品のなかでは共食いもなかったですし、そこだけ観たら確かに面白くないって感じますよね。

実際わたしがゾンビ作品のどこに面白さを感じているかというと、一つはゾンビの多様性、二つは人間劇です。

一つ目の多様化について。ゾンビ作品をいくつか観ていくと気付くのですが、ゾンビにはかなりいろいろなタイプがいます。『バイオ・ハザード』では実験による突然変異でモンスター化したゾンビが出てきますし、Netflixで公開されている『キングダム』のゾンビは寒さがないと活動できませんが、全速力で人間を追いかけ回します。他にも足の遅いゾンビがいたり、人間の時の記憶を持っていて生前と同じ行動を繰り返すゾンビなんかも存在します。現実世界にゾンビがいないので確かなゾンビ像が定まっておらず、映画によって設定がさまざまなんですよね。

二つ目の人間劇はわたしがかなり注目して観ている部分です。ゾンビが徘徊している世界では生きている人間の数は減っていきますし、安全な場所や食糧、物資も限られてくる。そんな中で、それぞれの人間性が浮き彫りになる。人を裏切りながらたった一人で生きていこうとする人間もいれば、仲間とともに小さな国を築き、世界を一から作り上げようとする人間もいる。

残された人間同士で協力して生き残るための策を練ることが一番生存率が高くなると思うのですが、ゾンビのいる世界ではどうしてもそれが難しい。信じるのが善で、裏切るのが悪という簡単な話ではありません。極限状態での選択に深層心理が現れるし、さらにこんな緊急事でも(だからこそ?)人間は変わっていけることが示されているゾンビ作品は少なくありません。

ゾンビはホラーに分類されますが、ゾンビ作品のメインはいつだってゾンビではなく生きている人間なんです。

ゾンビ作品、何から観るのがいいですか?

これが今日最後のお便りです。東京都にお住まいの27才・男性から。「ゾンビ作品を初めて観るならおすすめというものはありますか?」

これは決めています。ゾンビコメディ映画を観ましょう。具体的には『ゾンビワールドへようこそ』『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ゾンビランド』がよいと思います。三作とも人気あるゾンビコメディ映画です。

コメディの場合、ゾンビの怖さがかなり薄まっているのですがほどよい怖さは残してあり、前半と終盤がコメディ要素、中盤は人間味のあるヒューマンドラマの風味つよめで作られていることが多いです。なので、はらはらしたり笑ったり、ちょっと感動したりとテンポよく楽しむことができると思います。

コメディを観て「ゾンビ作品って面白いかもしれない…」と思ったら次は評価のよいゾンビ作品を観ましょう。こちらは『ワールド・ウォー・Z』や『新感染』『カメラを止めるな!』あたりがよいかもしれません。

ちなみに有名度具合でいえば『バイオ・ハザード』や『アイアムアヒーロー』『28日後…』『REC』などがありますが、これらはゾンビの表現が怖い部類に入るのでいろいろなゾンビ作品を観て耐性をつけてから観るとよいと思います。

『ウォーキング・デッド』は単純にシリーズ10まであり長いので観きる自信がある人におすすめです。韓国映画の『キングダム』も長めですね。

お便りありがとうございました。

上には書けなかったのですが、ゾンビ作品は作品ごとにゾンビの脅威がおよぶ範囲は異なります。街だったり、国だったり、世界だったり。それによって作品スケールにも違いが出ますし、舞台とされている国によっても内容に差がでるので、そういった部分も楽しめる要素のひとつかなと思います。簡単に説明すれば「ゾンビが人間を襲う作品」の一言で終わってしまうこともありますが、いろいろな視点から楽しめる見応えのある作品もたくさんあります。「ゾンビ×○○」の組み合わせのバリエーションも多いです。

みなさん今回もたくさんのお便りありがとうございました。(ラジオ形式でお送りしました)


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