もものかんづめ
さくらももこ 1991年
・感想
5年前に買った本でした。最後に読んだのは2年前。今回は、進路関係でちょっと必要になりそうだったので、ついでに再読という形でSNSに感想を書いてみます。(この文章も進路の参考に使えるかもしれないので)
1991年刊行。さくらももこさんが初めて綴ったエッセイです。私はこのエッセイを読むまで、アニメ「ちびまる子ちゃん」しか見たことがありませんでした。小学生ぐらいの時、親からさくらさんにはエッセイもあるということを聞いて、「読もうかな」と思いながらも、その時は後回しにしてしまいました。それからしばらく経って、さくらさんが亡くなった後の2018年秋頃、気になって買って読みました。
第一印象は、他のエッセイ作品もですが、このエッセイは特にちびまる子ちゃんのDNAを色濃く引き継いでいる作品だと感じました。登場するのは「まる子」ではなく作者本人の「ももこ」。アニメの時の子どもの姿から、立派な大人の女性に成長しています。でも「どこか抜けているのではないか」と感じるエピソードが多く、また子ども時代を回想したエピソードもあり、ちびまる子ちゃんを見ているだけでは分からない部分もあって、とても面白かったです。
特に印象的だったのが水虫治療の話です。初めて読んだとき、「若い人でも水虫になることがあるのか~。」と感じたのを覚えています。また数々の民間療法を試してきたさくらさんらしく、治療の仕方も独特でしたが、ここは私が書くよりも、実際に読んだほうが面白いと思うので、ここでは触れないでおきたいと思います。
以前の投稿でも書いたかもしれませんが、私にとって、さくらさんは読書を本格的に始めるきっかけになった作家さん(漫画家さん)です。アニメ「ちびまる子ちゃん」は、小さい頃よく見ていましたが、こんなに面白いエッセイがあるなんてと初めて読んだときは衝撃を受けたのを覚えています。
かつて「平成の清少納言」と呼ばれたさくらさんの文章、私は彼女の文章が好きで、他のエッセイも手に取ってみたいと思い、「さるのこしかけ」、「たいのおかしら」…と買っていって繋げていきました。
これからも一読者として大切にしたい本です…。