ONE REPORT:10/1 酒税法改正によるビール系飲料のゆくえ
10月1日に酒税法改正によりビールと新ジャンル(第3のビール)の価格改定がありました、そのため9月の末に駆け込みでケース買いしている方がいるということをニュースで知りました。消費税増税直前でも駆け込みセールが発生します、でも、ほんとに?売上に影響出るほどかわります?と疑問があります。
本稿では酒税法改正によるビール系飲料への影響について調査します。
駆け込み大量買いだった
Fig.1, 1人当たり購入本数の日毎の推移
1人あたりの購入本数が9月中旬から徐々に伸びて9/30最終日に駆け込みで6缶入りやケースで買いまくったんだろうと思われます。まさにニュースで言っていたとおりです、これだけ違うと売上に影響がでていたことでしょう。10/1になると直ちに前の水準に戻りました。
Fig.2, ビール系飲料・ジャンル別の購入者数での比率推移
9月の中盤から終盤にかけて、ビール系飲料における新ジャンルは購入者数における比率も増えていってます(Fig.2 ①)、また改正後は反転して購入者数が相対的に少なくなっています。そりゃあ買い込んだものから飲みますものね。ノンアルコールのビールテイスト飲料に流れたのではということも考えたのですが、あまりそのようには見えません。これでタイトルの疑問は解消されましたが、酒税法改正と同じ規模の変化が他にもあります。8月末から9月中かけて新ジャンルの購入比率が高くなっています(Fig.2 ②)、このタイミングではセブン-イレブンで2つの施策が行われており、その影響が顕著に出ています。
Fig.3, 8/31 ~ 9/14 のビール系飲料購入チェーン店別ジャンル比率
7/29にビールの比率が一瞬上がっています(Fig.2 ③)、この日はローソンで「お試し引換券祭」があり、その中にビール(黒ラベル・プレモル・エビス)や新ジャンル(ザ・リッチ・極上・金麦) が含まれており伸びていました。ビールが50ポイントなら、飲みますよね、いつも飲まないやつ選ぶかも。
9/1から9/7まではローソンで発泡酒の比率も大きくなっており(Fig.3 ④)、この期間には淡麗グリーンラベルが当たるキャンペーンが行われていました。キリンビールアカウントと友達になっていると今後もいいことがありそうです。
お試しした後のアクションは?
お試しということは、リピートに繋がったか気になります。セブン-イレブンでの金麦無料キャンペーンを例にとり、8/31 ~ 9/14で金麦を入手した人が、その後2週間(9/15 ~ 9/30) に金麦またはその他ビール系飲料を購入したかどうかの検証をします
Fig.4, セブンイレブンで8/31 ~ 9/14で金麦を入手した人が、その後2週間(9/15 ~ 9/30) に購入したビール系飲料の比率
その後ビール系飲料を購入がない人が60%です、これは無料のキャンペーンであるために普段ビール系飲料を買わない人も多く手にしたことが影響していそうです。また、14.3%が金麦を継続して購入し、25.6%が金麦にはなびかなかったことがわかりました。
金麦を連続購入したような人たちはそもそもキャンペーン前から金麦ファンだったのでは?というようなことも考えられます。キャンペーン以前はどのような商品を購入していたのか調べることは可能ですが、本稿では酒税法改正の調査が目的だったため以上で終わります。もし本記事のシェアやONEへのお問い合わせを多くいただければ引き続き調査します!
わかったこと
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