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南米旅行記01 : 南米のご飯は実に美味しかった、10年以上前の旅の振り返り

南米旅行記01



文字数5800ほど



北野さん
じゃあ、前から話していた通り、今日は南くんの昔の南米旅行について話を伺うということで。



南くん
北野さん、よろしくお願いいたします。
時々思い出すことなので、僕の頭の整理のためにも聞いていただけると嬉しいです。
今年2024年から見ると、もう10年以上も前のことですが、良かったらお聞きください。



ちなみに、まず概要を話すと、3ヶ月半、バックパック旅行をしました。基本的に一人旅でした。



僕のバックパック歴は、
①  最初が友人と数人でのアジア数カ国のバックパック旅行、(1ヶ月くらい)
②  2回目が東南アジアのタイ周辺の1人でのバックパック旅行、(3週間くらい)
③  3回目が南米数カ国の 1人でのバックパック旅行、(3ヶ月半)

という感じでした。



箇条書きで、概要を書きます。(①〜⑨)



・旅行期間 3ヶ月半
・12月から翌年3月の間



・基本的に街同士の移動は、全て長距離バスでした。(飛行機はWEB予約がうまくできず、最後までバス旅行ばかりでした… 良かったやら良くなかったやら… 苦笑)
・日本→ 南米 チリ サンティアゴは、 経由地ありで、40時間プラス数時間 かかりました。すごく長い…



・3回目のバックパック旅行、1人でのバックパック旅行としては2回目でした。
・宿は先に決めず、街に着いたら、その場でガイドブックの宿を訪問して、ゲストハウスにチェックインしていく感じでした。(今思えば、もっと 次に行く街の宿の予約をしておけば良かったかも、と感じています。ある街では、3〜4軒のゲストハウスで満杯だと断られ、泊まる場所が今日果たして見つかるのか… と不安になったことがありました。)



・南米の中で比較的 治安が良いと聞くチリを最初の国にしようと思って、チリのサンティアゴが最初に訪問した街でした。日本↔︎チリのサンティアゴ

おそらく、日本からペルーの都市へのフライトなら、もう少し安い費用でアクセスできたと思いますが、南米旅行への治安面での不安があったことと、もともとチリの音楽に心を動かされて、「チリに行ってみたい、チリ人の友達を作って 身近に接してみたい」というところから南米旅行への気持ちが高まっていったので、チリのサンティアゴを最初と最後の街にしたのは自分にとって自然な決定のように感じました。



・旅行中は 多くの時間、スペイン語を使って過ごしました。学校でスペイン語を履修したことはありませんでしたが、「こうしたら学習が効果的にできるかも」という手法(主に音読… ) を 集中して1ヶ月継続した結果、文法はおそらくお粗末でしたが、3ヶ月半の旅行レベルでの「会話して意思疎通する」上では、あまり不自由を感じませんでした。南米では、スペイン語しかしゃべれない人が多く、ヨーロッパの旅行者の中にも、英語はしゃべれないがスペイン語はしゃべれるという人がちらほらいて、スペイン語が少しでもしゃべれるかどうかということは南米旅行で、感情の交流や、意思疎通をする上ではとても大事だということを感じました。


(あくまで、かなり限られた語彙の範囲での意思疎通だったと思いますが… )
(2000語レベルの単語集を当時 熱心に音読して勉強していました。999語の単語集と、2000語くらいのレベルの単語集の2冊の音読を熱心にやりました。そのくらいの語彙のレベルです。)
(学生時代に好んで勉強した英語とフランス語の勉強の工夫を、スペイン語の学習に活用してみました。学生時代、2年間履修して、割と成績も良かったフランス語が、結局、その間もその後も、「全然会話できない状態」のままだったことが、逆にスペイン語学習のヒントになったように感じています。
フランス語は、ほとんど声に出して勉強することはなく、学校の試験の筆記では割と得点を得ていました。そう高い水準ではないかもしれませんが、なんとなく受けた仏検3球に合格する水準でした。しかし、学校の会話の試験では短時間で異様に疲労することを感じ、ほとんど喋れないという感覚が強くありました。スペイン語はその逆にしようと思い、とにかく声に出して、「正」の字で回数を書き付けていきました。旅行全体を通じて会話はなんとかできましたが、筆記・黙読的な力においては 低い級のスペイン語試験にも受かるか疑問を我ながら感じていました。)


(付け足しておくと、もともとスペイン語は日本人にとって発音において苦労が少ないということが言われていると思いますが、その通りだと感じました。それに付け加えて、南米のスペイン語話者は、時制等の文法の間違い、活用等の文法の間違い、などに対して実に寛容だなということを感じました。3ヶ月半南米を旅行して、自分のスペイン語の間違いを指摘されたのは1度だけでした。単に「指摘してもしょうがない」ということで野放しにされていたのかもしれませんが…南米に向かう飛行機の中でチリ人の人とスペイン語で会話をしてその時がスペイン語で会話をした最初でした。思い返すと、飛行機の中も含めて、南米到着の時から、なんとなくスペイン語で会話するということが自然にできたように思いますが、僕は南米の人々の「外国人の話すスペイン語」へのハードルがすごく低く感じることが多く、同じことをフランス旅行でフランス人相手にフランス語で行ったら、もっともっと全然通用しなかったんじゃないかということを勝手に思っています。3ヶ月半の南米旅行を通して僕が感じたのは「なんだかすごく寛容」「なんか気楽でいられる」 という感じでした。)




・旅行中の使用言語は、スペイン語5割、英語4割、日本語1割、というイメージでした。



・基本的に一人旅  
(現地で親しくなった人と数日間、一緒に行動したりしていました。日本人、南米の人、それ以外の地域の人それぞれと数日一緒に行動したりしていました。)



・一緒に何日か行動したりしていた人の国籍は、振り返ると、日本、韓国、アルゼンチン、ペルー、アメリカなど。特にアルゼンチン人、ペルー人との同行が今思い返すと多かったように感じます。



・季節について
12月のはじめ頃に南米に到着しました。
南米は基本的に南半球で、季節が日本とは逆なので、例えば12〜3月などは 夏の季節でした。
12月のチリなどは日差しが強く、春の陽気という感じでした。南米大陸全体に、ジャカランダ(ハカランダ? スペイン語だと ja →ハ ) という 紫色の桜みたいな木が多くうわっていて、それが満開で、街中の景色も 目に楽しいものでした。






北野さん
南くんは、その南米旅行で最終的に何ヶ国を訪れたの?




南くん
国の数は、まず訪問した順番に列挙すると、
チリ、ボリビア、ペルー、エクアドル、コロンビア、アルゼンチン、パラグアイ、
の7カ国でした。





重複も入れて、進んだルート順に列挙していくと、以下のようなルートでした。

南米旅行の最初の国のチリ、ボリビア、ペルー、エクアドル、コロンビア、

ここで逆戻りして、

エクアドル、ペルー、アルゼンチン、パラグアイ、再びアルゼンチン、最後にチリ




一泊以上した、という国は以上です。



①ブラジルは、バスのルートの都合で20分くらい入国状態になったらしいですが、それは除外しています。

②パラグアイは一泊だけでした。
合計105日くらいの旅行でしたが、おそらくチリ、ペルー、が日数として多かったのではと思っています。



南米で、逆に訪れなかった国は、以下の国でした。

ブラジル
ウルグアイ
ベネズエラ
ギアナ地域(フランス領ギアナ、イギリス領ギアナ、オランダ領ギアナ)





北野さん
訪問しなかった国は、訪問しなかった理由があったのかな。偶然訪問しなかったというだけなのかな。


南くん
①ブラジルは、条件を調べたら、南米の他の多くの国では必要のない入国ビザがブラジルでは必要だったこと、物価が高そうだったこと、海外のバックパッカー用の旅行ガイドブックの案内を読んでいたら「リオデジャネイロなどの大都市のビーチのスリはマジシャンだ」という説明が書いてあって、それを読んだときに、「マジシャン… それは あんまり行きたくないな…」という気持ちを持つようになりました。(偏見ですが…)
あと、僕はスペイン語は勉強しましたが、ポルトガル語は勉強しませんでした。両者は似ているという話ですが、スペイン語を勉強するので手一杯で、ポルトガル語圏に行くのは余計に大変そうに感じました。
ブラジルは南米の中で珍しい非スペイン語圏で、ポルトガル語が主言語の地域です。そうした、スペイン語圏でない、という点も、訪問しない方向に自分を導いた気がしています。
(なんだかんだ、スペイン語でも割とカタコト的に通じるのかもしれませんが、その時は、上記のように感じていました。)


②ベネズエラは南米の中でも特別に治安が悪いという話を聞いていたので訪問は避けたいと思っていました。
(コロンビアは、急速に都市部の治安がコントロールされるようになっているらしく、日本における一般の認識とは異なり、都市部の治安は割と悪くないもののように感じました。僕は三大都市といっていい  カリ Cali に数日滞在しました。逆にコロンビアは、都市を離れた田舎的な地域・山や森の多い地域が軍のコントロールから遠く、治安リスクが高い、と聞いた気がしています。そういうところは避けて行動しました。)


③ギアナ地域は、今になってもほとんど自分は何も情報を持ってないんですが、行くきっかけや興味関心を持つきっかけを持つことがありませんでした。


④ウルグアイは、もし機会があれば行けたら面白かったかもしれないということを思っています。南米を旅行している中で、ウルグアイ人に遭遇することがあって、遭遇した人について、気の良い人だな、という良い感触を感じていました。南米の中だと、ウルグアイはかなり治安が良い方だとされていますが、その代わりに物価が高いという話を聞いていたので、高い物価の話が心の中でブレーキになった気がしています。






北野さん
海外のバックパッカー用の旅行ガイドブックというのはどういうものなの。地球の歩き方なんかはメジャーなガイドブックだけどそういうものは利用しなかったの。




南くん
ロンリープラネットという英語の旅行ガイドブックがあって、それを活用していました。
(日本人バックパッカーの間で、ロンプラと呼ばれていたような気もしますが、気のせいかもしれません…)

基本的に日本だと南米の旅行の情報があんまり豊富では無いような気が自分はしていました。地球の歩き方も役に立つものと思いますが、「アルゼンチンとチリで1冊」というような具合に、南米大陸を網羅した1冊が地球の歩き方にはなく、南米大陸を網羅したガイドブックを入手しようとすると、地球の歩き方を数冊入手しないといけないかなという具合に感じました。
その点ロンリープラネットは、1冊で南米大陸ほとんど全体を網羅していて、しかも地球の歩き方に比べて紙の質が軽く感じ、宿の情報も充実しているように感じました。
余裕があれば両方あると1番良い気はしています。




北野さん
割と文字数が かさんできたから、今回はこのぐらいにしようと思うけど、南くんは南米旅行して、振り返ってみて、どういう気持ちを今持っているのかな。南米が嫌いになったとか、南米が好きになったとか、もう一度行きたいとか、もう行きたくないとか。他にも旅行先としてオススメだよとか、オススメではないなとか。そういう事はどうかな。



南くん
思い返して何度も思うのは、南米というものが僕はすごく好きになった、ということです。僕が南米旅行3ヶ月半後通じて感じていたのは、なんだかご飯が自分の体にすごくしっくりくるという感じでした。お米の食事が結構南米では多いのですが、焼いた肉とお米と野菜のプレートとか、煮込んだトマト風味の煮込み料理とか、何気ない安価な食事でも、とにかく南米旅行は僕にとってご飯が充実していて おいしい思い出ばかりでした。


僕はそんなにたくさんの国には行った事は無いのですが、例えば僕がそれまでに訪問した、アメリカ、タイ、インド、の食事の記憶と比較して、南米旅行の食事の思い出は飛び抜けて快いものばかりでした。今挙げた数ヶ国において、僕の食事の選ぶセンスが未熟だったのかもしれませんが。(あくまで相性の問題だと思っています。)


あるバックパックをしていた友人と話していた時に、「食事が自分の体と合わないと感じる地域を訪問していると本当に苦しい。観光スポットなどそんなに充実していなくてもいいから、何気なく食べる食事が、自分の体に しっくりくるものであって欲しい、と最近痛切に感じている。」という意味のことを話していました。
その話は僕の心の中にすごく印象強く残っています。


そういう意味で、僕は南米旅行で100日間過ごして、その間、食べたほとんどの食事にいつもすごく美味しさと快適さを感じました。
そういう点で僕は南米旅行というものが他の日本の人にもオススメと言えばオススメです。日本人で南米の食事に抵抗なく馴染める人はけっこういるのじゃないかな?と勝手に思っています。

オススメと言えばオススメ、こういう曖昧な言い方をするのは、治安の面と、それから僕が旅行してから10年以上時間が経過しているので、南米の環境というものもずいぶんいろいろな変化があるのじゃないかな?そのあたりがよくわからないかな、ということを思うので、そうしたことが頭に引っかかってこういう言い方をしているわけです。

しかし、こういう風にいろいろあれこれ言い出すと、キリがないような話なので、一度この辺で区切りとしたほうが良いのじゃないかなと思っています。




北野さん
いやはや、南くん、ここまでお話ししてくださってありがとうございます。これからもまたお話を伺えたらいいなと思っております。



南くん
北野さん、お話を聞いてくださってありがとうございました。南米旅行の当時のことを いろいろ思い出して面白い気持ちがしました。

この記事をここまでお読みになってくださった方にも、お礼を申し上げたいと思います。冗長な文面だったかもしれませんが、ここまでお付き合いいただいて本当にありがとうございました。



ここまでです。

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