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【Audible本の紹介22】経済評論家の父から息子への手紙:お金と人生と幸せについて(山崎元)

 今回紹介するのは、今年(2024年)2月に発行された「経済評論家の父から息子への手紙:お金と人生と幸せについて」です。今年1月、経済評論家であり本書の著者である山崎元さんは、数年間の闘病後、お亡くなりになられました。

 本書は山崎さんの最後の著作であり、ご自身の息子さんあてに遺書のように書かれた作品です。本年6月、Audibleでも発行されたので、今回、とりあげてみます。

 山崎さんのこれまでの著作は金融商品の本が多く、全世界株式インデックスファンドによるほったらかし投資を進めておられ、また、保険や持ち家などは基本的に不要など、はっきりした主張とユーモアが特徴です。

 本作は、それらとは一線を画し、著者が人生で得た教訓や、幸せに対する考え方、子どもに勧めたいこれからの働き方、キャリアの積み方、お酒との付き合い方、人間関係の基本、モテるには?、などが話題として取り上げられています。
 著者の人生が反映された内容は、若者にも、大人にも、おすすめです。

 ここでは、特に印象に残った5点を、個人的に、紹介します。


1 父親世代から息子世代へ考え方が変わったこと(仕事・経済面)

 父親の時代は管理職になったり専門家になったりして、労働時間を高く売るのが確実な道だったが、今は株式性の報酬の方が有利な時代に変わった。
 自分を磨きリスクを抑えて確実に稼ぐ方が良い時代から、失敗しても致命的でない程度のリスクを積極的にとり、リスクの対価を受け取る方がより効果的な時代になった。
 リスクに対する働きかけ方が逆方向に変わった。

⇒自分は、山﨑さんより若く、息子さんより年上の、だいぶ山崎さんに近い年齢で、かつ公務員なので、前者を強く感じつつ、だんだん変わってきてると思います。

2 今稼ぐには株式性の報酬を得ること(起業や創業期に関与)

 現在の資本主義経済は、リスクを取りたくない人間(公務員やサラリーマン)から、リスクを取る人間が利益を吸い上げるようにできている。
 稼ぐには、リスクをとって、自ら起業したり、仲間の創業初期に補佐役として参画したり、報酬の大きな部分を自社株ないし自社株のストックオプションで支払ってくれる会社で働くなど、株式の発行とその値上がりから稼ぐ、という考え方をする人が強い。

一方、公務員やサラリーマンは、他の人と取り換え可能な場合、立場は弱いものになる。そうならないよう、個々人の工夫が必要。プロ経営者とか、高い専門知識や副業経験など、他人と違う能力の獲得を適度に目指すべき。

⇒前者は、以前、出向した時、楽天の何人かから感じたこと。
 自分は、後者として生きることができるよう、適度な能力獲得を目指したい。

3 幸福感とは、自分が承認されているという感覚を得ること

 社員や家族、友人や異性などの他人から自分は認められている、価値のある存在だと思われていることが、人が幸福感を感じる要因である。
 良い人間関係の基本は、時間厳守とさわやかな挨拶。勉強会の幹事を務めること、会食の準備をしっかりすること、なども、やっておいた方が良い。
 幸福感には、自由は大事。どんなことにも2割増しくらい人よりも自由に行動すべき。その掛け算で、面白い人間になれる。
 幸福感は、人生を通じて積算して測るものではなく、日々、その瞬間瞬間で感じるもの。できれば自分にとっての「幸せ」とは?を言語化しておくと良い。

⇒いずれも、シンプルだけど、大事なこと。できていないことを反省。

4 キャリアプランニングでは、28歳、35歳、45歳が大事

28歳で、自分の専門分野をしっかり確保する。
35歳で、自分の人材としての価値を高める。
45歳で、セカンドキャリアの準備を始める。

 ⇒公務員職場の人事異動から、自分に当てはまる部分があることに驚き。

5 お酒との付き合い方、モテるには?

 ワンランク高い酒を飲む、モテるには相手の話を興味深く聞くこと。妻に対しても同じ。

 ⇒なるほど。

最後に、audibleのリンクを貼っておきます。


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