学術担当の乳酸菌のひみつコーナー 第四回:乳酸菌が目や鼻の不快感に働く理由
こんにちは、おなかラクト学術担当です!
学術担当のコーナーでは「乳酸菌って体にいいって聞くけど、なににいいの?どんな種類があるの?」
そんな疑問に、乳酸菌の研究者でもあり、乳酸菌に向き合ってきたおなかラクトの学術担当が持てる知識を総動員してお答えできる情報を発信していきたいと思います。
この情報発信が皆様の健康や美容のために少しでもお役立ちできれば幸いです。
乳酸菌の働き方の解説
第一回では乳酸菌が多彩な機能を持つこと、第二回では、そんな乳酸菌を選ぶコツをご紹介しました。
多彩な機能をぜひ皆様の生活に取り入れていただきたいと願っています。
そこで、第三回以降はもっと興味を持っていただくために、気になるあの機能と乳酸菌がなぜ繋がるの?という疑問に答えるため、「乳酸菌が持つ機能の理由」について解説していきたいと思います。
乳酸菌が目と鼻の不快感を緩和する?どうしてでしょう?
花粉の季節になると目や鼻の不快感でつらい人もいるのではないでしょうか?
実は、乳酸菌の中でも、L. helveticus SBT2171(乳酸菌ヘルベ)は「目と鼻の不快感を緩和する機能」があることが報告されています。
でも、よく考えるとなぜ乳酸菌を食べると目と鼻の不快感が緩和されるのか不思議ですよね。口から入った乳酸菌が目や鼻に到達しているのでしょうか??
今日はそんな疑問に対する答えを解説してみたいと思います。
実は乳酸菌が免疫反応を調整するからと考えられています。
目や鼻の不快感は、花粉やハウスダストなどの物質に免疫が過剰に反応した結果として発生することが知られています。専門的に解説するとTh2という免疫細胞から生成された物質を出発点として、肥満細胞にあるヒスタミンやロイコトリエンという化学物質が放出され、神経を刺激して、鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどを引き起こしていることがしられています。
乳酸菌L. helveticus SBT2171はこの免疫細胞の一つであるTh2細胞の反応を抑制することで目や鼻の不快感を軽減していることが、報告されています。
このように口から摂取した乳酸菌が免疫細胞を調整して、神経を通じて目や鼻の不快感軽減につながっているのです。
実は、免疫細胞の8割程度の大部分は腸に存在することが知られており、乳酸菌を口から摂取して腸に届け、免疫反応を調整することは合理的な考え方なのかもしれません。
目や鼻の不快感を軽減する乳酸菌を摂取するポイント
第二回でも解説してきたように、乳酸菌は株名までしっかり見て選ぶことが大切です。
今回ご紹介したL. helveticus SBT2171(乳酸菌ヘルベ)株など働きが紹介されている株を選びましょう。
また、目や鼻の不快感を減らす働きは、8週間程度摂取した結果として機能していると報告されています。そのため、2か月程度継続していただくことが効果的かもしれません。
今後も乳酸菌を皆様の健康や美容に役立てていただけるよう、「腸活」「菌活」の観点から情報発信をしていきたいと思っています。
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