学術担当の乳酸菌のひみつコーナー 第一回:乳酸菌の多彩な機能について
はじめまして、学術担当です!
はじめまして、おなかラクト学術担当です。
学術担当のコーナーでは「乳酸菌って体にいいって聞くけど、なににいいの?どんな種類があるの?」
そんな疑問に、乳酸菌の研究者でもあり、乳酸菌に向き合ってきたおなかラクトの学術担当が持てる知識を総動員してお答えできる情報を発信していきたいと思います。
この情報発信が皆様の健康や美容のために少しでもお役立ちできれば幸いです。
乳酸菌の多彩な機能性とは?
第一回目は「乳酸菌の多彩な機能性」についてご紹介していきたいと思います。
TVや雑誌などのメディアで「乳酸菌が○○によい!」といった情報に触れることはありませんか??
従来、おなかの調子を整える目的で使用されることが多かった乳酸菌ですが、実は驚くほど多くの健康や美容に対する機能があることが、最新の研究で次々に明らかになっています。
最新の研究で明らかになった多彩な乳酸菌の機能を一気に紹介していきたいと思います。
内臓脂肪を減らす:一部の乳酸菌では、腸で脂質の粒子径を増加させることで、脂質の吸収を阻害し、脂質が代謝されエネルギーとして活用されることを防ぐ。
アレルギーへの機能性:アトピーや花粉症などのアレルギーは、一般的にヘルパーT細胞のバランス(Th1細胞とTh2のバランス)が崩れ、Th2が優位になることで発症するケースが多い。そのバランスを整えたりTh1を優位にする機能を持った乳酸菌が存在する。
ピロリ菌の活動抑制:胃炎の原因の一つとされているピロリ菌に対して、その活動を抑制させる働きを持つ乳酸菌が存在する。ピロリ菌除去療法に併用することで効果的に除菌する試験も行われている。
プリン体の低減:痛風患者が過剰に摂りすぎると症状の悪化につながるとされるプリン体。プリン体の代表的な3構造(プリン塩基など)を菌内に取り込み、菌自身の増殖に利用する乳酸菌が存在する。
夜泣きの改善:健康な赤ちゃんが泣き続ける理由は、腹痛が原因であるとの研究がおこなわれている。そのような乳児に、特定の乳酸菌を摂取させると乳児疝痛が緩和される可能性があるとの報告がある。
口腔内フローラの改善:乳酸菌の新たな機能として、口腔内フローラの改善効果も見込まれている。歯ぐきの腫れの改善や、歯周病菌を減らす機能を持ったものが現れている。メカニズムが解明されていないものもあり、現在研究がなされている。
肌機能(フローラ、うるおい・乾燥)維持:乳酸菌の最新の研究では、肌のバリア機能に重要な役割を果たすタイトジャンクションの遺伝子発現量の増加、抗菌ペプチドの産生を確認できる乳酸菌も発見されている。
いかがでしたでしょうか?本当に多くの機能をもっていることに驚かれたのではないでしょうか?
しかしながら、すべての乳酸菌がこのような機能があるわけではありません。
今後、乳酸菌の機能性を正しく活用するための知識を発信していきたいと思っています。
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