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13歳のフィリピン留学 #5


4日目

わたしたちの最終日

主人の体調が悪く、今朝はゆっくりと起床
昨晩マーケットで買ったもので簡単な朝食を作ります
ベーコンとパンを焼きます
そして大好きなマンゴーを食卓に!
美味しかった~
日本ではこんなマンゴー手に入らないですもの

父が赴任していた20年前は
新聞やタオルに包んでたくさんマンゴーを持って帰っていましたね
今では絶対してはいけませんが…

息子にはバナナを持たせました
寮のキッチンが使えないので
毎食外食となってしまいます
そこが一番心配な部分かも知れません

今日の予定は
お昼ご飯は息子と一緒に食べます
昼からYさんと一緒に
マカティのショッピングモールへ
そして息子の授業が終了したら
今最も熱いフィリピンの超高級分譲マンションモデルルーム探索です

世界のマクドナルドが唯一勝てないファストフード

フィリピンに来たら絶対食べるべきと言われている
ジョリビーでお昼ご飯をいただきます
このジョリビー、フィリピンのローカルブランドなのですが
マクドナルドが勝てない世界唯一のお店だそうです

マクドナルドがジョリビーのメニューに寄せてますからね

ハンバーガー、ポテト、ナゲットなど普通のファストフードメニューもありますが、息子が気に入ったのはチキンです
彼曰く、ケンタッキーより美味しい!とのこと
白ご飯もありますし、あと、スパゲッティが名物みたいですね
みんな何を食べているのかな・・・
とのぞき見していますと
ハンバーガーを食べている人はあまりいない
チキンと白ご飯、スパゲッティの人が多いです
このスパゲッティに挑戦してみました
甘い!
フィリピンの味の特徴は、濃くて甘い
美味しいかと聞かれると…
きっとこの味に慣れたらそれはそれで病みつきになるのかもしれません

野村不動産の分譲マンション事情

午後は二手に分かれました
私はお土産を買いたかったのでYさんと一緒にマカティのモールへ
主人は飲食店の市場調査

Yさんに連れてきてもらったマーケットは結構大きくて
とても楽しかったです
私はいつも旅行に行くと
お土産屋さんではあまり買いません
ローカルのスーパーマーケットに行きます
地元の人が買う場所の方が、種類も豊富で安いから
そして地元の人が何を買っているのか
横目でカートを覗いて調査します
そして絶対に買うのが調味料です
地元の味を帰宅後も再現したくて
今回はフードコードで食べた焼き鳥が美味しかったので
その調味料を探してそれらしきものを購入しました
あっという間に買い物の時間が終了
私としては不完全燃焼でしたが…

その後、息子と主人と合流して
野村不動産が手掛ける分譲マンションのモデルルームへ
なぜそんなところに行くのか
Yさんは言います
アジアの発展スピードを実感できるということと
日本ブランドの何が受け入れられているのかを見るという意味で
とても勉強になりますと

高級車で出迎えていただき
展示ビルに案内していただきます
綺麗でちょっ面白いお姉さんのガイド付き
まずはマンションの構造から説明されます
フィリピンも日本と同じでよく地震がおこります
そのため、耐震への強化構造がなによりもの大きな付加価値となるのでしょう
キッチンやトイレ、お風呂なども日本仕様
選べる仕組みになっています
館内にあるモデルルームは広さごとに分かれてディスプレイされています
和室や障子、照明などところどころ日本の伝統文化が施され
より上質の雰囲気に心が落ち着きます
このような和の彩りが海外の方に受け入れられているのでしょう
投資目的で購入する人ももちろんいるそうですが
ただ単に住まいとしての選択をされる富裕層も多いそうで
ここでもフィリピンの格差の大きさを見せつけられるのでした

大繁盛の日本居酒屋「満マル」

夜は、Yさんおススメの居酒屋さん「満マル」へ
このお店は、フィリピンでも類を見ないほど大変人気ということらしく
絶対見た方が良いとYさんから主人へのごり押しもあって
みんなで晩御飯を食べに行きました

Yさんの言う通りでした
お店の前には席待ちのお客さんが道路まであふれんばかりです
若い人だらけです
主人は事前にFacebookで予約していたらしく
わたしたちはすんなり入らせてもらえることができました

店内は本当に日本の居酒屋のそのままでした
スタッフの女の子は浴衣を着ています
天井からは提灯や日本語で書いたメニューがぶら下がっています
「いっらしゃいませ~」「ありがとうございます」という大きな日本語が飛び交います
広さも尋常じゃない!
収容人数はどれくらいだろう…
ざっと200人は入るんじゃないかな
それに伴いスタッフの人数も多い!
こんなに混雑しているのに
オーダーの聞き取りや、料理が運ばれてくる時間も短くとてもスピーディ
そして何より料理が美味しい!
私たちが店から出た時も
まだお店の前は席を待つ人で溢れていました

涙を隠す息子との別れ

いよいよ息子とお別れです
次の日の早朝の便で帰国することになっているので
この日の夜で別れなければなりません

夜ご飯を食べ終わってから一旦モールに戻ります
息子のこれからの生活に足りないものを買いに行って
一旦わたしたちのコンドミニアムに寄ることに
部屋に入ると
「明日帰るん・・・?」
「寂しい・・・」
と言います
私も涙が出てきそうになりましたが、泣くわけにはいきません
「すぐ慣れるよ」
鼻をすする音が聞こえないふりをして
これからの残り10日間の過ごし方や帰国の際に気を付けることなど
確認していきます

どなたかに言われたことが私の心の中にずっと残っていました
「13歳でひとりで留学なんて、アメリカだったら犯罪になる」
私はとんでもないことを決断してしまったのでしょうか
確かに同じ年代のお友達も一人もいません
頼れる日本人の大人はいますが、息子の本心をさらけだせるような相手はいません
Yさんも途中で帰国されます
毎日のご飯は誰と食べるんだろう
授業が終わってから寝るまでの間はどう過ごすんだろう
帰りはひとりで空港まで行き、チェックインし、出国手続きをし、搭乗しなくてはいけません
大丈夫かな…

そんな心配を心の奥に隠しながら
息子を寮まで送ってお別れしました

翌日、早朝の飛行機に乗って
私たちはフィリピンの地から飛び立ちました
窓にうつるフィリピンの朝の風景は私の涙で滲んで見えました


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