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セルフコンパッションは、自分を甘やかすことではなく、前に進む勇気をくれる力である
Compassion(コンパッション)
- 人の痛みを理解し、何かをしてあげたいという、人道的な性質 -
セルフコンパッションとは、自分に対する思いやり。状況にのみこまれずに、本当に必要な変容を導く力のことである。
なぜ、自分に対する思いやりが必要なのか。2つの理由があると考える。
1.われわれは、自分に対して厳しすぎる
たとえば親しい友人が、「仕事でひどい失敗をしてしまった。ああ、私はなんてダメな人間なんだ!」と言ったとする。あなたは友人に「おまえなんか、どこかへ消えてしまえ!」とは言わないだろう。
ところが、自身に対しては、ときに残虐とも思えるほど厳しい言葉をかけるのがわれわれなのだ。セルフコンパッションは、この無慈悲な感情を解決する。
2.自分を責めることは、思考停止を助長する
頭をかかえて苦悩するのは、思考を止めているのと同じである。苦悩して現状が変わるわけではない。何も行動を起こしていないからだ。
セルフコンパッションは、現実をあるがままに受け入れることで、スピーディーな行動を促す。
甘やかすのと、勇気づけるのは違う
今のままでいい、変わらなくていい、あなたはあなたのままでいい。
これらの言葉はセルフコンパッションではない。
本当は自分はどうしたいのか。
心の底に湧き上がる思いを率直に表現し、自分の理想に向かって進みたいのが大半の人である。
あきらめてしまう自分を、好きになれる人はいない。
セルフコンパッションは、甘やかしではない。鼓舞であり、勇気づけであり、本当の自分を誤魔化さずに受け入れて、進むことを促してくれる。
あなたの人生はダメなんかじゃない。だからもう一度、勇気を出そう。心に燻ぶる思いに居場所を与えてやろう。あなたなら、やれるさ!!
こんな言葉を自分自身にかけてやることが、セルフコンパッションの力であると思う。