コントが始まる

無職期間、まったくリズムがない生活になるのが目に見えていたので、毎日同じ時間に日記を書くんだ!というつもりで、定点観測にしていたのに、もはや毎日書くことすらできていない。

ここ1か月は、もう毎日毎日スマホを片手に様々な検索ワードで歯科矯正のことを調べている。
数軒の歯医者さんに初回相談に行き(有料無料ともに)色んな話を聞いてきたが、聞けば聞くほど迷いが生じ、どこの医院にお願いするのか決めかねている。元の状態が悪いので、矯正の方法も先生によっていろいろ違って悩ましい。
考えすぎて頭が爆発しそうである。

・・・なので、現実逃避。

ここのところ、「コントが始まる」を久しぶりに見返していた。
金子茂樹の最高傑作にして、太賀、菅田将暉、神木隆之介の最重要作品。
ここでの3人の演技を見ていると、まさに、アクションだなあとしみじみ思う。
3人とも、身体の使い方が異様に上手な気がする。顔も含め。

そして、彼らの住む部屋とよく似た部屋で、よく似たダサい部屋着を着て、よく似た笑い方をしていた日々を思い出さずにはいられない。
わたしも男子になりたかった日々。
そして、女子にもなりきれなかった日々。
同じボロボロの部屋着を来て、同じユニットバスに入り、同じベットで、床で、グーグー寝ても私だけは男子ではなかった。当たり前である。(今思えば考えられないが、若さゆえ、なんでもありだった。もちろん彼らとは何もない完全なる友!)

大学時代~10年間ほど尋常ならざる親密さで見ていた友人たちに、あの3人が本当によく似ているのだ。
あの頃のわたしの目に映る光景を、そのまま撮影したのか?と思うほどの既視感があるドラマだった。

男子の、男子による、男子のための時間がわたしは好きだ。

そして、男子同士だからこそ、言わないこと、言えないこと、
彼らの、細やかな気遣いや視線や呼吸が、好きなのだ。
女子同士のソレとは似て非なるもの。
そして、その対極にあるどこまでもバカでくだらない、その場にいる自分たちが死ぬほど笑えればそれでよいという感覚が、好きなのだ。

女がどうおもしろおかしくしゃっべっても、豪快にガハハと笑っても、彼らのそれにはならないのだ。永遠の憧れである。

生理がある生き物に、あの笑い方はできないよなあ、といつも思う。
うらやましいよ。
もちろん、同じように男には生み出せない女同士のグルーヴもあり、私はそれも愛している。妻となり、母となり、管理職となり、という友人たちとは、なかなかそのグルーヴの発生する磁場が生まれにくくなっていて、とてもさびしいのだけれど、いつかまた合流して生み出したい。

もちろん、この時代に女だ、男だというのもナンセンスだし、ステレオタイプを持ち込むのは場面によっちゃ本当に最低な行為だと思うんだけど。
でも、好きなんだよなあ。男3人がわけわからんことで笑ってるの。

あとは、混合のグルーヴも。
虎に翼を観ていて、轟、ヨネさん、寅子の3人も、なんかいいんだよねえ。あのグルーヴたまらんよね。あの感じも非常に覚えがある。落ち着く3人組ってあるよねえ。非常によい。
かの3人組男子の友人たちも、うち1人はだんだん疎遠になってしまった、気づけば、男子2人と私の3人組になっていて、それはそれで非常に居心地がよかったもんです。

そんなこんなで、「コントが始まる」はすっかり私の心を鷲掴みにして、リアルタイムでも繰り返し録画を観た作品なのです。
久しぶりに見返したらやっぱり大好きで、一生好きだなあと思った。

それにしても、奥さんの出産の立ち合いに急ぐ真壁先生を神木くんの車で送るくだりよ!!
あのコンビニ駐車場のシーンの3人はすべてにおいて、わたしの好きな男子性が完璧なバランスで映された奇跡のようなシーンだったなあ。
太賀君ってほんとうに最高。謎の動き、謎のティーチャー呼び。もちろん、菅田君も神木君も最高。

ちなみに久しぶりに見返したきっかけは、つい最近出会ってしまった柚木麻子さん!(アトロクで何度か出演していたので、知ってはいたけれど)

今度、下北沢のB&Bで岡室美奈子さんの『テレビドラマは時代を映す』の刊行を記念して行うイベントで対談されるということで、
岡室さんもお名前は知っていたけれど本も読んだことないしなあ、でもなんか面白そうだなあ、行きたいなあ、と迷っていたこと。(そしていまも迷っている)

このイベントで、2019年からのドラマで気になったものについてアンケート?があるようだったので、ぼんやり考えていたらコントが始まるのことを思ったという次第。

無職期に40手前にして、ほんと自分のことがよくわかんねえよ!ってなってるわけだけれど、ずーっと常に好きなことってテレビドラマ見ることなんだよなあ、という結論に達したのが意外と大きい。
映画も好きだけど、やっぱりテレビドラマは最高なのだよねえ。

なんてことで、久しぶりの日記でした。
気づけば、そのイベントもう来週じゃん!まだチケットあるのかしら。。
行けたら10年以上ぶりの下北だ。泣くかも!

CCCでお茶でもしてから行くのもいいなあ。むふふふ。













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