落語四天王ちょーかっこいい
みなさん、落語を聞きますか?
落語を聞かない、そこのアナタ!
興味がなくても全然いいです。
とにかく一寸だけ目を通して、
「ふーん、こんな人がいたんだな」と思ってくだされば。。。
落語のなにが凄いって
日本が誇る伝統芸能ですから、そりゃ凄いに決まってます。
そんな落語の凄さを一言で語るなんて、それこそ四天王の方々でも無理な話だと思います(それどころか怒られそう)。
ですが、真面目な話は専門家に任せるとして、あえて庶民的な視線から言うならば、何百年も昔に誰かが作ったネタで笑わせ続けるということに尽きるでしょう。
考えてみてください。エンタの神様で毎週毎週同じネタをやっていたら、あなた笑い続けられますか?見続けられますか?
落語はそれを江戸時代からやっています。
あるいは、他人のネタで爆笑をとれますか?
ジャングルポケットのネタを東京03がやったとして、ウケをとれるでしょうか?おそらく無理です。
もちろん、自分の個性にあったネタを作るのも十分凄いですし、大変な作業です。ですが、何百年も昔に赤の他人が作ったネタを面白く演じるというのも、これまた大変な作業です。
そんな神業を繰り広げる落語家さんたちを、少しだけご紹介します。
四天王とは一体?
まず、落語には大阪・京都を中心に演じられてきた「上方(かみがた)落語」と、東京を中心とした「江戸落語」があります。
落語は大抵、町民による会話の中で話が進んでいくので、地域や方言が異なれば話も違ったものになってくるからです。
そのため、”四天王” と呼ばれた人達は、上方と東京の両方に存在するのですが、今回は江戸落語に絞ってご紹介したいと思います(上方落語ファンの皆様ごめんなさい><)。
ところで、一体なぜ四天王などという仰々しい名前がつけられたのでしょうか?これには、戦争にまつわる悲しい理由があります。
実は、落語は戦時中、政府から厳しい統制を受けていました。落語だけではありません。漫才や曲芸などの娯楽全てが、「低俗で戦意下げるもの」として規制されていたのです。
1937年11月17日に内務省警保局長より出された「興行取締ニ関スル件」(Ref.A05032039600)によれば、最近のこれらの大衆芸能は「低調卑属」なものへと堕落しており、今後は「時艱克服ノ為協力セシムル」べく、「戦地銃後ニ於ケル活動ヲ茶化シテ国民ノ事変ニ対スル厳粛ナル感情ヲ傷クルガ如キコトナキ様」指導することが盛り込まれています。(https://www.jacar.go.jp/glossary/tochikiko-henten/qa/qa07.html)
戦後はこうした規制が解禁されますが、一度断絶してしまった文化を取り戻すのは並大抵のことではありません。落語界は後継者不足や、演目の伝承(教科書があるわけではないので、基本的にネタは師匠から弟子への口承)に悩まされます。
とくに上方では深刻で、漫才ブームにより客離れが進んでしまったこともあり、一時期「上方落語は滅んだ」と言われるまでの状況に陥りました。
そんな落語界に再びブームを起こし、窮地を救った人たちこそが四天王なのです。もちろん、彼ら以外にも優れた落語家さんたちは沢山いましたが、特に彼らの人気と実力は絶大だったと言われています。
以下が、江戸落語四天王と呼ばれた方々です。
一言ずつ、ご紹介したいと思います。
3代目 古今亭志ん朝
5代目 春風亭柳朝
5代目 三遊亭圓楽
5代目 立川談志
(真打昇進・五十音順)
3代目 古今亭志ん朝
落語の神様と呼ばれた5代目志ん生を父に持つ、落語界のサラブレッド。
芸風は王道中の王道。「ちょっとクサいくらいがちょうど良い」という言葉通り、"みんなが見たい江戸の町人"をありありと表現してくれる。
5代目 春風亭柳朝
元海軍兵であり、若い時分あの立川談志を苛めていたというエピソードも。威勢が良く、短気でお調子者な性格は落語に登場する江戸っ子そのもの。
5代目 三遊亭圓楽
人気番組『笑点』の司会を長く勤めていたことでも有名。円楽一門会を創設するなど、父親的なキャラでタレントとしても愛された。人情話では本当に涙を流すこともあったとか。
5代目 立川談志
古典と現代性の融和に挑戦し続けた落語界の風雲児。政治家や大学教授までこなした破天荒な人物であった。前時代的な落語協会と対立し、自ら立川流を創設。実は『笑点』を作ったのもこの人。
達人に触れること
以上が、昭和の東京で「落語四天王」と呼ばれた方々です。
本当は色々と書きたい小ネタや紹介したい演目があるんですが、ほんとーにほんとーに簡潔にまとめてみました。
残念ながら現在は皆様お亡くなりですが、その素晴らしい芸が色褪せることはないでしょう。何かを極めた人に触れるのって、すごく大事だと思います。
でも別に、今すぐ聞かなくたっていい。
関心だけでも持ってもらえればいいのです。
そしていつの日か、たまたま余ったチケットを貰ったり、たまたま好きになった人の趣味が落語だったり、たまたまYouTubeのオススメに出てきたりしたような時には、
是非そのチャンスを捨てないで欲しいなと、こんな風に思っております。
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