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タイトルに怖気付いて読まないのはもったいない『ハーバード流キャリアチェンジ術』 #地方移住した私が読んできた本③

こんにちは。
気が付けばもう梅雨入り間近(私の住んでいる地方はまだなのです)。新しい職場で最近、全く予想していなかった業務を担うことになり、でも意外と適応できて、人生どう転がっていくかわからないものだなあとどこか引いた目線で面白がっている自分がいます。この先はどこに向かうのだろう。

さて久しぶりのシリーズ企画(と、勝手に決めた)、ライフシフトのお供ブックガイド。第3弾は友人から薦められた『ハーバード流 キャリア・チェンジ術』。タイトルの華々しさに、いやーこれ私には役に立たんだろう…と思いましたが、読後感は全く違いました。(ちなみに日本語版の監修者によると、原著のタイトルを文字通り訳すと『働くなかでのアイデンティティーーあなたのキャリアを作り直すための斬新で型破りな戦略』とのこと。)
本著では、ハーバードビジネススクールの教授(当時)が、キャリアチェンジした人の行動と心の軌跡を丹念に追い、新しいキャリアを見つけるための”型破り”な処方箋を示しています。具体的な事例として精神科医から僧侶になった人などユニークな歩みを遂げた人たちが登場し、逡巡の過程も詳細に描写。他人のキャリアチェンジを追体験しながら、自らの身の振り方について考えを巡らせるのにおすすめな一冊です。

筆者は「新しいキャリアを見つけるための型破りな九つの戦略」を、以下のようにまとめています。

"行動してから考える、可能性を気軽に試す、矛盾を残す、小さな段階を積み重ねて大きく変わる、新しい役割を試みる、なりたいと思う人を見つける、きっかけを待つな、ときには距離をおいて考えるがあまり長い時間はかけない、チャンスの扉をつかむ、である。”

ハーミニア・イバーラ著『ハーバード流 キャリアチェンジ術』より

この本を読んでいた当時は、すでに前職を辞めることを決めていたものの、この先自分の人生の舵取りをどうしていけばいいのだろうと不安で、ヒントとなるような言葉を探していたように思います。そんなとき「矛盾を残す」という言葉に、ふと気持ちが鎮まるような感覚を覚えました。どこか人間らしいというか。過渡期の揺らぎをそのまま受け止めよう。そのうち、道がひらけてくるはず、と。

あれから1年近くが経った今、「矛盾を残す」戦略は日々新鮮な感情をもたらしてくれています。業界も職種も違うのでもはや役に立たないと思っていた前職での経験が、全く違うジグソーパズルのピースとしてハマり始めて、少しずつ、予想しない形で、でも自分が目指したい方向に人生が向かい始めている気がします。知識や経験が足りていなくて足がすくみそうになることもあるけれど、ええい、やっているうちにできるようになるはず!と思いあまり考えすぎない。するといつの間にかできるようになっていて、40半ばを過ぎても伸びしろがあるんだなあと嬉しくなります。
日々新しい自分に出会える喜び。これはキャリア・チェンジした人に与えられたご褒美なのかもしれません。

書きながら、久しぶりのまたこの本を読み返したくなってきた。
とりとめもない文章を読んでくださってありがとうございました。
ライフシフトの旅は続く。

いつの間にか田んぼの稲も成長



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