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童貞シリーズ

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童貞くんはいつもカノジョがいません。 なので、たくさんの女の人を見てはドキドキしてしまいます。 「あれこの人、僕のこと好きなのでは?」 と勘違いします。妄想のしすぎです。 ショー…
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#ノンフィクション

おはようの子

 朝、学校にいこうといつもの道を歩く。
 すると背後から声をかけられた。
 
 振り返ると三つ編みのセーラー服の女子生徒。
 クラスメイトだ。

「童貞くん、おはよう」
 僕はビックリした。
 いつも話さない女の子だからだ。
「あ……お、おはよ」
 ニコニコ笑っていた彼女を見て思った。

 この子、僕に惚れているかもしれない!

マジだった子

 女の子に電話番号を聞く……言葉にすれば、簡単なことだが。
 初めての挑戦に、僕は断られるのではないかと、恐怖から桃山さんに声をかけることが出来ずにいた。

 高校生活の最後の日。
 男友達に協力してもらい、卒業式に記念として、桃山さんとみんなで撮影をした。

 それが最後のチャンスだと友達が、助言してくれたのに……。
 桃山さんは女子に人気で、電話番号を聞こうとしても、他の子と撮影ばかりしていた

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後ろから攻められたい子

 九重のキャンプ以来、僕は毎日同じ夢を見ていた。
 それは九重山で、背後から“逆あすなら抱き”をしてきたクラスメイト。
 植田 下子さんの微乳。
 あの感覚が忘れられず、毎日悶々と考えているため、夢に出て来る。

『童貞くん、この前は背後から胸をおしつけてごめ~ん♪』

 と言いながら、腰を屈める植田さん。
 まだ成長の途中だが、胸の谷間が垣間見える。
 真面目な女の子だと思っていたのに、なんてハ

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後ろから攻めてきた子

 僕は森盛 まりなさんが、夜這いに来ると思い。
 温泉の中で、入念に身体を洗った……特に股間を。
 だが、僕のいるテントに彼女が現れることはなかった。

 おかげで、一睡もできず。
 僕は寝不足だ。
 今日は、みんなで九重山に登るから、スタミナが必要だと言うのに……。
 
 イライラしながら、共同の洗面所で歯を磨いていると、後ろから声をかけられた。

「あ、童貞くん。おはよう」

 昨晩、森盛さん

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キャンプの子

 福岡に引っ越してきて、半年ぐらい経ったか。
 日に日に、森盛さんからアピールされまくった結果。
 僕は彼女に惚れてしまった……。

 植田さんも確かに清楚で長い美脚がたまらないのだが。
 積極的な森盛さんも負けなぐらいの魅力を持っている。
 童顔、低身長、脱ぐと結構大きめなヒップが魅力的だ。
 
 1995年、僕はとある番組を兄から知ってしまい、虜になってしまう。
『ギルガメシュないと』
 初め

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競泳しちゃうふたりの子

 女の子というものはわからないもので……。
 僕を獲り合っているはずのムラ村さんと背伸さん。
 二人は気がつくと、大の仲良しになっていた。

「なぜだ……あの二人は恋敵にあたる存在なのに」

 うーむと唸りながら、凸凹コンビの後ろ姿を背後から見つめる。
 チビのムラ村さんに、モデル体型の背伸さん……。
 どちらも捨てがたい。

 落とすなら、どっちだ!?

 そうこうしているうちに、夏に入り、学校

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転校生の子

 僕とムラ村さんは、なんでかわからないが、結ばれることもなく、ただただ時が過ぎるのであった。
 
「なぜだ! 絶対、ムラ村さんは僕に惚れているはずなのに……」

 そんな風に思っているだけで、行動にはなかなか移せない。
 気がつけば、進級の時期になり、四年生になっていた。

 もちろん、ムラ村さんは、僕とまた同じクラスだ。
 良かったぁ。これだけ、時間があれば、今年中には彼女を落とせそうだ。

 

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シャチホコの子 その2

 ムラ村さんと出会って半年ぐらい経ったころ。
 僕は毎日、彼女のことばかりを考えていた。
 そう、気がつけば、僕も惚れていた。
 つまり、相思相愛なのだろう。

 席替えして、ムラ村さんが前の方の席になっても、僕は暖かく後ろの席から彼女の小さな背中を見つめる。
「この想い……届け!」
 いや、もう彼女も僕を見つめている……気がする。

 そんなことを考えていると、秋になり運動会が始まる。
 ある日

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シャチホコの子

 大阪から名古屋に引っ越してきた僕は、毎日ポカーンとしていた。
 というのも、大阪で落とせなかったチビ岡さんに、勝るほど可愛い子がクラスにいなかったからだ。

「あ~ 恋がしてぇ~」

 そんなことを考えながら、鼻をほじりつつ、九九を覚えるのに1年も費やした。

 名古屋って街は、僕が胸キュンするような、展開がないところなのだろう……。
 そうあきらめかけていたころ、進級することになる。

 3年

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なにわの子 その2

 チビ岡さんと遠足でお菓子をもらって以来、僕は彼女を意識してまうことになった。

「おはよーさん、童貞くん」
「あ、ああ。お、おはよう……チビ岡さん」

 下駄箱で挨拶するぐらいの仲だが、僕は確信していた。
 この前の遠足で、大事なおやつを僕だけにくれたという手ごたえ。
 イケる!
 小学校一年生で、僕はリア充になれる。

 罪深い男だ。
 単身、博多から来て、初めての女の子が、関西の人とはな……

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なにわの子

 
 僕はたった一年ばかしだが、大阪という街に住んでいたころがある。
 福岡から引っ越してきて、慣れない関西弁に戸惑い、なかなか友達もできなかった。

 小学校に入学して、一年生全員で初めての遠足へ行くことになる。
 僕はまあ「友達おらんけど、お菓子食べられるから、ラッキ~ デヘヘ」なんて鼻をほじっていた。

 お昼ご飯を食べる場所を先生の指示によって生徒が分けられる。
 円を描くように丸くなって

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