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家族と過ごす大切な時間
京都では、1週間ほど祖父母の家に滞在していた。
父、母、叔母も来ていて、家族が集まれる場所があることがありがたいと感じた。
遠くに住んでいて、年に数回しか会えないので、この時間をいつも大切に噛み締める。
期間を空けて合うと、痩せていたり、太っていたり、見た目の変化がわかりやすい。あまり変わっていないと安心する。
家族って不思議だなぁと思う。
父も母も叔母も兄弟も、血はつながっているけれど、中身や本質は全然違って、「他人」なんだと、ふとした時に思うことがある。
家族として生まれていなかったら、どこかで出会っても友達になることもなく、関わることもなさそう。
家族として生まれ、こうやって定期的に集まり、お互いを大切に思い、時に分かり合えないことがあっても、歩み寄ろうとする。
久しぶりの再会を通して、これからも適度な距離感と敬意をもって、支え合っていけたらいいなと思った。
*
夜ごはんに、母が手巻き寿司の用意をしてくれた。
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海苔に酢飯を乗せて、好きな具を巻く。シンプルが美味しい。
どの具材を合わせて巻くか、みんなであれこれ話しながら食べるのが楽しい。
私は欲張りなので、具を乗せすぎてうまく巻けない。
夫の手巻き寿司は、ほっそりとして、うまく海苔におさまっていた。
いいな〜と思って、具を減らしてみても、やっぱりあふれる。
家族で丸い食卓を囲んで、ご飯を食べる。その輪の中にいれて幸せを感じるし、平和だな〜と思う。
祖父母の家に、「おみくじせんべい」というお菓子があった。
せんべいを割ると、中に紙のおみくじが入っているというもの。
ひとつひいてみた。小吉だった。
「心配事もあと数日で解消、好転近い」と、嬉しい言葉が書かれていた。
母がひいたおみくじに書かれていたのは、
「右肩いたければ 左肩もめ」
最近ずっと右肩が痛かったようで、当たっていたことと、「左肩もめ」がツボすぎて、笑いが止まらなかった。
母は言われた通り、左肩をもんでいた。
痛みや問題があると、そこばかりに注意が向きがちだけど、本当の原因は違うところにある、という意味かなと思った。
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叔母が、わざわざ百貨店に寄って、壹銭洋食を買ってきてくれた。
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生地の中に、こんにゃく、ちくわ、干しエビ、ネギなどを炒めたものと、卵が入っている。
ピリ辛のソースと、濃い味がなんとも美味しくて、たま〜に食べたくなる。
食べ始めたらとまらなくなる。変わらない美味しさ。
美味しいと感じる自分のままでいられて嬉しかった。
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