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静かな空
子供が学校に行く前に、遠くの方の空に黒い雲があるから雨具の用意をするように伝えようとした。「空の向こう側」と言ったら、意味が分からないと笑われた。
空の向こう側というと、とてつもなく遠いことになってしまう。言いたい事は伝わるだろうと使った言葉に笑われて、朝からため息をついた。
毎日見上げる空。今日の天気を確かめる。青空だと気分が明るくなる。空はどこまでも続いているから、散歩をしながら見上げ、同じ空の下で皆がつながっていると思うと不思議な気持ちになる。いいことがあった日も、そうでなかった日も、空は静かだと思う。どれだけ時間がたっても、いつも見えるのは同じ空。
近くの空を見上げて和む日も、「空の向こう側」を見に行きたい日もある。静かで美しい空を見る日が永遠に続くことを願う。