忘れられない正月
年を重ねると、1年経つのも早い。と書いていたが、今年のお正月は、生涯忘れられないだろう。日本中の人が、そうなるのではないか。
1日の午前。近所を散歩した。私以外には誰もいない。穏やかで静かな風景。見上げると、そこには雲もない青い空があった。お正月は、毎年暖かくていい天気になるね、と年末に母と話していたことを思い出していた。
私の住む地域では若干揺れたものの、地震の被害はなかった。立って話をしていた私と母は全く気づかず、椅子に座っていた子が「いま揺れなかった?」と言い、スマホのニュースを見ようとするくらいだった。その後臨時ニュースが入り、テレビ番組は報道番組になった。揺れの大きかった地域の様子が分からない状況だったが、アナウンサーが必死に避難を呼びかける声が聞こえると、これは本当に起こったことなのだと理解しようとする気持ちと、それでも信じられないという気持ちがゴチャ混ぜになった。
地震の被害の様子が分かってくる中、翌日の夜は、燃える飛行機を見て、立て続けに起こった大ニュースに、3日ほど前に戻らないだろうか、と思った。ニュースを見ていると、変わらぬ生活をしていていいのだろうかと思う。
自然災害は、いつ起こるか分からない。地震については、いつか起こると言われていても、そこに住んでいる限り、どうしようもない。自然災害でなくても、明日何が起こるかは、誰も分からない。この国に生まれなかったら、戦争の恐怖にさらされながら生きる人生だったかもしれない。普段、どれだけ幸せな生活を送っているかを考えさせられる。
自分は、何を考えてどうしていきたいのか。今ある状態が永遠に続くものではないのだと、年明けから起こった様々な出来事に忠告されている気がする。