その本は、誰も死なないけどざわわ...。
『その本は』、頑張ればむしゃむしゃと読み砕けるが腹の中に落とし込んで理解するのはむずかしい。
『その本は』、芥川賞受賞作で、わたしは文芸誌に掲載されていたものを読む。
『その本は』、殺人事件も、恋愛ゴタゴタもない。
喪服売り場で働く女と、フードコードの常連の少女との交流を描いているだけなのに不穏なのはなぜだろう?
『その本は』、とにかく尻が落ち着かない。
最近まで闇落ち、精神がぐらんぐらんしていた私にはざわわする(;゚д゚;)ザワ
ざわわ...知らぬ間に鳥肌が立つよ ざわわ...じいさんは自分でパウンドケーキを焼いて配ってるんじゃない?少女は家族に虐待されているとか?
『その本は』、ざわわするはずだー!
小川洋子さんの選評を読むと、何も書かないままに、何かを書くという矛盾が成り立っている。(中略)あなたの過去と現在はひとつに溶け合う、とある。
なるほどー。
人物描写が丁寧なのに、すべてを説明しないで、その先を想像させるギリギリさがもどかしく気持ち悪いんだなぁー。自分なりに納得したよ♡
また山田詠美さんは、これ「喜びホラー」というべき作品なんじゃない?と選評に書かれており、ブンブン頷く。
『その本は』、井戸川射子 168回芥川賞受賞作「この世の喜びよ」
選評もおもしろいので文芸誌で読んでみるのもヨシだよん♡
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♪どうしよどうしよ♪「この世の喜びよ」面白くなかったわけではないのに感想の音がでてこなーい。オ パキャマラド パキャマラドパオ パオ パ パ パ...どうしようどうしよう♪
そんな、どうしようと悩んでいたときに読んだのが、又吉直樹・ヨシタケシンスケ 『その本は』がヒントになったYO!
一話づつ交代し、又吉さんが文章を、ヨシタケさんが絵本形式で綴る作品。
本への向き合い方とか、本への愛がつまっており、精神的にしんどくて読めなかった自分へのリハビリ本にもなった。
第7夜「その本は誰も死なない」
又吉さん、児童文学もいけるでー。
少年少女の甘酸っぱい成長譚がよかったでー。