一流ビジネスマンの必須アイテムなのか?・・・・ワインのおはなし②
前回は、私がワインにはまったきっかけとドイツのピースポーターを訪れた時のことをお話ししました。今回もワインにまつわるお話をいくつかご紹介したいと思います。
1. 「猫のおしっこ」?
ワインが苦手な私でしたが、仕事でベルギーに出張したことがあります。
ベルギーの首都ブリュッセルはEU本部もあり、フランスのパリに次ぐ美食の街としても知られています。名物料理の一つがムール貝のワイン蒸し。セロリなどの野菜のブイヨンと白ワインで蒸されたムール貝が大きな鍋にたっぷり入ってサーブされます。初ベルギーの私もこのムールを頂いたのですが、その時に一緒に飲んだワインがフランス、ロワール地方の「ピュイフュメ」という白ワインでした。
この白ワインは別名なんと「猫のおしっこ」のワインと呼ばれています。
ワインは、香りや風味がさまざまに表現されますが、「猫のおしっこ」もこのワインで使われるブドウ品種であるソーヴィニオンブランの風味を表現した言葉とのこと。ミネラルを感じる非常に爽やかで草原の香りのようなワインでムール貝にもピッタリです。全く嫌味や臭みもなく、なぜそんな名前に?という感じです。こうして「猫のおしっこ」味?のワインが私のお気に入りの一つになりました。
2. ワイン造りで大切なもの
ワインと言えばフランス。フランスのワイン産地と言えばボルドーとブルゴーニュが有名ですよね。ボルドーは昔、日本のドラマでも有名になったシャトーマルゴーをはじめとする5大シャトーを擁する地域です。一方のブルゴーニュは神のワインであるロマネコンティの産地です。この2大産地は同じフランスでもワインの作り方が全く違うそうです。
単一品種のぶどうでワインを作るブルゴーニュのコートドールは、ロマネコンティなど、畑の名前がそのままワインの名前になっています。昔、修道士が同じ品種のぶどうで作ったワインでも畑によって味が異なることに気づいたことから、畑には味によって違う名前が付けられました。土壌には手を加えることもなく、気温や雨、風、日当たりなど、その土地の気候・自然を受け入れることで作られるワインはとても繊細で複雑な味わいだそうです。
ブルゴーニュのワインは、自然と作り手による芸術作品なのですね。
3. タートヴァン
これが何かわかりますか。可愛いと思いませんか。
これ実はタートヴァンと呼ばれるものでワインの利き酒に使われる試飲用の道具なのです。内側が凸凹しているのは光の反射を利用してワインの色を確認するためだそうです。
そんなお洒落な雑貨のようなタートヴァンですが本来は銀製(今はアルミやステンレス製)で毒見用に使われていたとか。ワインに毒が入っているとその毒と銀が化学反応を起こし、銀が黒ずんでくるそうです。フランスではワインの試飲会でチケット替わりにこのタートヴァンが利用されたりしているそうです。私はここにおつまみを入れたりしてワインを嗜むときに使ったりしています。
その年の自然条件と作り手が生み出すワインの神秘性、そしてその繊細で複雑な味わい、そして歴史を感じさせるワイン雑貨などが一流のビジネスマンたちをも魅了しているのかもしれません。
大器晩成を信じて疑わない男の人生はこれからです!