見出し画像

傘をさすために

みなさん、こんにちは。
くらしのまなび舎 Oleaの竹内です。

みなさんは、雨が好きですか?
傘、上手にさせていますか?

ちなみに、わたしは傘があんまり好きではありません。
なぜなら、さしてもどうしても濡れるから…荷物になるから…
ただのズボラかもしれませんが…なので、苦手なお子さんの気持ちも少しわかります。

今日はレッスンで傘をさす練習をした話をしたいと思います。

相談があります

昨年の雨が続いている、ある日、ご家族から届いたご相談。

「傘をうまくさして歩くことができない(嫌がる)んです。毎朝、びしょ濡れで…困っています。」と。

では、レッスンのときに、練習してみましょう!

(雨降りが続くのに、レッスンの日は、いつも晴れ…ということで、冒頭の写真の違和感になっています。)

どうして…?

どうしてさし続けることが難しいのか…
ご家庭での様子を伺ったり、お子さんの普段のレッスンの様子から傘さしが難しい理由を探ります。

このお子さんの場合…

◯動きにくい
 普段歩いている様子を見ていると、つま先で立ち、両手でバランスをとりながら歩いていることが多いことが映像からわかりました。その状況で、片手で傘を持つとバランスが崩れてしまいますよね…

◯握りにくい
 レッスン中の、料理の手、字を書く手、コップを持つ手など、いろいろな手の動きを映像で見比べてみました。すると、それぞれの道具の引っかかる部分を手がかりに、指先でつまんだり、ひっかけて持っていることがわかりました。

◯濡れることに抵抗がない
 手や足の裏(靴下)が濡れることはすごく嫌がるのですが、お風呂の後など、おなかや背中に水滴がついていてもあまり気にしません。

◯自分の大切なものという意識があまりない
 自分で傘を携帯する経験がありませんでした。傘をさす場面だけ持ち、自分で傘置き場に置いたり、取り出したりという機会がなかったのです。「誰のもの?」「大事に使おう!」という気持ちを育てていけると良いなぁと。

練習しよう!

※あくまで、このお子さんの場合…ということでお読みください。ひとりひとり練習方法は違います。

雨の日だけでは、動きの獲得をすることは難しいです。日常生活で、ものとの関わり方、動き、気持ちをじっくり育てていくことが、かえって近道ではないかと考えています。とはいえ、すぐにできる工夫も必要です。時間をかけて練習することとあわせて考えました。

【すぐにできる工夫】

◯ハンドルの太さとひっかかり
まずは傘を持つことが嫌にならないように…「持ちやすさ」は大切です。普段のレッスンの様子を見ていると、おそらく一般的な傘は、細すぎ、滑りやすく、握りにくいと思います。(うがい用のコップも持ち手なしの小さいコップにしたところ安定して持っています)例えば、ハンドルにカバーをつけて太く滑りにくくすることも工夫のひとつです。また、引っかかれば上手に持てるので、ゴムなどで指がひっかかる部分をつくってみても良いかもしれません。

◯傘の持ち方
傘を肩にかけると、濡れやすく視界も悪くなるそうです。体の中心でハンドルの湾曲を自分側にして、まっすぐ持つと良いという話も。持ち続けることができるように、まずは軽い傘を!

【時間をかけて練習すること】

◯歩くときの姿勢
つま先で歩くのは、着地したときに足指が浮いているかもしれません。不安定になるので、つま先で歩く…といったことが起こっている可能性があります。歩行中に足のつき方を意識できるような言葉かけや、段差にかかとを乗せてつま先を上げるなど足裏を使う遊びもやっています。

◯ハンドルの握り方
料理で、調理用具を扱ったり、食材を触ったり。てのひらをつかって、握る練習をしたり、てのひらにいろんな感覚を入れたり、「握る」感覚を伝えます。

傘をさすために…

たかが傘、されど傘…私たちが何気なく使っている道具も、お子さんにとっては、どう関わったらよいかわからないものかもしれません。お子さんたちの普段の様子をよく観察していると、「難しい…」に出会ったときのヒントがたくさん隠れています。

Oleaでは、いつものレッスンの様子から、お子さんの得意なこと、苦手なことなどを把握し、生活場面でも応用ができるようにいろいろな動きを経験できるようにしています。
ご家庭の困った…に、お子さんの生活を分析しておこたえしています。

この記事が参加している募集

お読みいただき、ありがとうございます!もしよろしければ、Twitter等でのシェアをお願いいたします。これからも子どもたちとのくらしの様子をお届けします!お楽しみに!!