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【古陶磁の逸話③:明智光秀と備前焼】明智光秀が、茶会で使った備前焼を徹底検証!安土桃山時代の古備前焼と明智光秀の逸話を古陶磁鑑定美術館が解説!

こんにちは、古備前研究・鑑定の古陶磁鑑定美術館です。

古陶磁鑑定美術館では、古備前焼を中心とした日本の古陶磁器の研究・調査・鑑定・評価・蒐集・保存・継承の事業を行っています。

みなさんは、『古美術品』という言葉を聞いた時に、どんなことをイメージしますか?

古い壺や掛け軸や茶道具などを大金で取引しているような風景を想像される方もいるでしょうし、美術館や博物館に陳列されている優雅な屏風や襖などをイメージされる方もいるでしょう。

古陶磁鑑定美術館

それらの古美術品に共通することが、作品の『時代背景』です。

もちろん、作品によって、作られた時代や産地や用途が異なりますので、それぞれの時代背景は別々なものですが、どんなものであっても、『作られた当時』の景色を面影として残しているという点では、古美術品は同じと言えます。

そして、この「時代背景を愉しむ」ことこそ、古美術品の醍醐味であり、数寄の真髄なのです。

なぜなら、古美術品を通して「悠久の時間を超えて歴史の当時に思いを馳せられる」ことこそが、数寄者の最大の面白みであり、悦びだからです。

とは言え、それを言葉で説明してもイメージが湧きにくいかと思います。そのため、このコラムシリーズにて、古美術品が「現役」で使われていた時代の風景を紹介して参ります。

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具体的には、主に「戦国時代(安土・桃山時代~江戸時代)」にかけての、茶の湯や茶会の記録や、大名や武将の逸話をベースに、当時の古陶磁や古備前焼についてのエピソードを解説します。

古美術品や骨董品に興味がある方は、ぜひこのコラムで、歴史の面影を感じてみましょう。

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今回ピックアップする逸話は、「明智光秀と備前焼」です。

【コラム①:「豊臣秀吉と備前焼」を読んでいない方はこちら

【コラム②:「千利休と備前焼」を読んでいない方はこちら

明智光秀と言えば、本能寺の変で織田信長を討ち、信長の天下統一の野望を打ち砕いた戦国武将です。

明智光秀は、従来までは裏切り者のイメージが強く、どちらかと言えば嫌われ役に回りやすかった人物ですが、大河ドラマ「麒麟がくる」にて取り上げられたことで、その評価が見直され、近年人気が高まっています。

そんな明智光秀も、茶の湯と備前焼を愛した武将の一人でした。

明智光秀の茶会の様子は、当時の茶会記に記録が残っているため、どんな茶道具を使って茶を点てていたのかを知ることができます。

今回は、その中から、光秀が使った「備前焼」をピックアップしてみましたので、当時の光秀と備前焼との関係性を考察してみましょう。

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明智光秀が茶会で使用した備前焼一覧(茶会記より

【建水】 (場所)
1579年 8月 坂本 備前水下
1580年 1月         備前水下
1581年 1月         備前水下

【花入】
1580年12月 京都 床ニ備前物之つちの花入

茶会記の記録では、光秀は、1579年から1581年までの3年間で4回、備前焼を茶会で使っています。内訳は、建水が3回で、花入が1回です。

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1579年と言えば、かの有名な丹波攻めが終わった年です。丹波・丹後の地を平定し、信長の右腕として大きな領土を与えられた時期のことです。

また、1581年には、京都御馬揃えの責任者に任命されるなど、まさに光秀のキャリアのピークです。

そんな光秀が、翌年に信長を裏切って本能寺の変を起こすことになろうとは・・・。一体、当時何が起こっていたのでしょうか?

安土桃山時代の茶会は、茶の湯の趣味という色合い以外にも、武将同士が打ち合わせをしたり、同盟を組んだりと、さまざまな軍略が行われた機会でもありました。

そんな茶会で使われた、光秀所有の「備前焼」は、その一部始終をまじまじと見ていたことでしょう。

そして、その備前焼が、現在までどこかに伝来しているかもしれません・・・。

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このような「時代背景」を知っていると、当時の大名や武将を身近に感じたり、歴史の遺物(伝来品)に愛着を感じたりできるようになります。

そんな、安土・桃山時代の備前焼を通じて、明智光秀が生きた戦国時代に思いを馳せて見ませんか?

古備前焼の年代鑑定 古陶磁鑑定美術館

古陶磁鑑定美術館のホームページでは、書籍「古備前焼の年代鑑定」の出版記念展覧会として、明智光秀が生きた安土・桃山時代から江戸時代にかけての古備前焼の名品を、オンラインで特別に公開中です。

戦国時代の茶人や大名は、一体どんな備前焼茶道具を使って、茶の湯を行っていたのか?

その答えを、実際の「伝来品」を通じてみることができます。

ぜひ、ホームページをご覧ください。また、書籍「古備前焼の年代鑑定」を宜しくお願い致します。


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