知の総量
私は本の無い家で生まれ育った。
私が初めて触れた本は小学校の図書室。
図書室で初めて借りた本を覚えている。
フランダースの犬、だ。
本を読んで悲しい気持ちになるのを知った。
借りては読み、借りては読みを繰り返した。
通学路の途中に本屋があり覗いて見たりした。
本屋の入り口付近には幼児向けの絵本があり
会計付近には週刊漫画誌や大人向けの週刊誌、
少し奥へ行くと月間専門誌、
更に進むと分厚い単行本新刊書、
もう少し進むと文庫本、
一番奥には難読な専門誌があった。
どこの街にも本屋があり店に入ると
知識の総量が分かるようになっていた。
年代で自分に合う本、自分の成長と共に
これから興味がでる本を見ることができた。
今 街にあった本屋さんがなくなり
大きな駅にある大きな本屋に行かないと
子供は
知識の世界を目で見ることができなくなっている。
Amazonは便利かもしれないが
大切なものを失ってしまったと思う。
もう元に戻ることはできない、のか?
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