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若者のためのキャリアカウンセリングを考える

最初に、読者さんにお聞きしたい。

🐧あなたは『キャリア』と聞くと、どんなイメージを持ちますか?


キャリアと聞くと…仕事のこと。あるいは、キャリアコンサルタントが浮かぶ方も多いのではないでしょうか。

キャリアコンサルタントは厚生労働省が国家資格として認定している職業です。厚生労働省がキャリアコンサルタントの養成講習や更新講習などの研修内容の基準を設け、各認定機関がその基準に従って研修を提供します。「キャリア」に関する支援、講座、ワークショップなどはキャリアコンサルタントの方が行われることが多いですから、「キャリア」に関するサービスは、厚生労働省が決めた方針が強い影響を与えていると考えられます。

そのうえで、厚生労働省の展開する資料に記載された内容によると、キャリアは以下の意味を持ちます。

「キャリア」(career)は中世ラテン語の「車道」を起源とし、英語で、競馬場や競技場におけるコースやそのトラック(行路、足跡)を意味するものであった。そこから、人がたどる行路やその足跡、経歴、遍歴なども意味するようになり、このほか、特別な訓練を要する職業や生涯の仕事、職業上の出世や成功を表すようになった。
 このように、経歴、遍歴、生涯と結びつけて「キャリア」という言葉が使われることが多くなっており、人の一生における経歴一般は頭にライフをつけて「人生キャリア」(life career)と呼び、そのうち職業を切り口として捉えた場合の人の一生・経歴・履歴の特定部分を「職業キャリア」(professional /occupational/vocational career)と呼んで区別することがある。

キャリア形成を支援する労働市場政策研究会報告


我々はなんとなく、
キャリア = 仕事のこと(職業キャリア) というイメージを持っていたけれど

実は、広義でのキャリアという言葉には、人生・職業つまりは仕事、その両面…なんなら生涯というすべて過程のことを意味するのです。

そんな始まりから、若者のキャリアカウンセリングについて考えてきました!という報告をしていきます。



日本キャリア開発研究センターの研修に参加しました

この2日間で、日本キャリア開発研究センター(JICD)主催の

若者のためのキャリア・カウンセリングを考える
 ~世代を超えて語り合うために~

というワークショップに参加してきました!

参加者はキャリアコンサルタントの方、企業でキャリア相談をされている方、就労支援に関する仕事をされている方、さまざま。

私は普段はコーチング&ティーチングという

コーチング…未来志向、質問、問題解決、ゴール設定
ティーチング…解決方法の提案、理論やモデルなどの提供

をしているので、カウンセリングの「傾聴、受容、共感」という感覚が少し違って、自分の対話セッションを見つめ直す機会にもなりました。他の方のセッションを見せていただくというのは、本当に学び多く貴重な時間であると感じています。

今現在、充実感でとても元気です。


若者の声を聞かせていただいた

今回のプログラムはこちら。

研修内容:11月2日(土)
10:00~12:00 イントロダクション&グループディスカッション
13:00~14:00 若者について-大学生との対話から見えること(小澤康司)
14:30~16:30 若者の文化を調査する(ミニ文化人類学的調査)※大学生数人が参加予定
17:30~20:30頃まで場所を変えて任意参加の交流会を予定

研修内容:11月3日(日)
10:00~12:00 私たちを取り巻くディスコースについて考える
13:00~14:00 若者との対話をシチュエーション毎に検討する
14:30~16:00 ミニロールプレイ
16:00~16:30 クロージング

若者のためのキャリア・カウンセリングを考える 募集ページ

場所は、立正大学 品川キャンパス!
ちょうどこの2日間で学園祭が行われており、昼休みには学内の様子をみながら、模擬店の食事を楽しみました。

ひさびさに手作りの焼きそば食べた!!!
明るく気さくな学生さんが一生懸命つくっている様子を見守りました。笑

さて、「若者」のことを考える。どうやって?というお話でいえば、プログラムの記述にあるように実際に現役大学生の方が来てくださって、インタビューをさせてもらう!という時間をいただくことができました!!!

Z世代の感覚や、Z世代という大きな括りに関わらずご本人の就職活動のこと、大事にしていること、未来への想いなど様々深掘りさせていただきました。20代前半の学生さんに食い気味で質問しまくる大人たち、という構図(笑)

ざっくりな感想になりますが、こんな風にたくさんの大人に囲まれ、すごく真剣に、深い話を聞かれる機会ってなかった!というところで、学生さんたちからポジティブな感想をいただけたし(緊張とか、その場で言えないこともあったかもしれないけれども)、参加者にとっても非常に有難い機会であったという感想が多々ありました。(そして総意)

私は昨年から対人支援の世界に身を置くようになったので、講座や研修などで「多くの人の前で自分の深い話をする/問われる」という経験を重ねてきたけれど、確かに始めの頃は「こんなに真剣に聞いてくれるんだ!」と感動していたなぁという初心を思い出す機会にもなりました。

真剣に聞いてもらう場…という面でいえば。

学生さんではない、社会人の方であっても、深い話をする機会がなかった。あるいは自分の気持ちをいうことを耐えてきた、という方にとっては、自分の話に真剣に耳を傾けて言葉を返してもらえる。それだけでも癒されるんじゃないか、自信になるのではないか、とも思いました。

これが「他者との交流」によって得られること。エネルギーだなぁと。


Z世代の感覚というけれど?

このワークショップの中では、社会構成主義やナラティヴセラピーの思想が含まれていたので「ディスコース」という専門用語がでてきたのですが、ちょっと伝わりづらいと思うので、この場では「その人が普通とすること」「その人が通常とする常識」という意味で感覚、という言葉に置き換えて語っていきます。

(あとは、世代や年代という一括りの表現を用いますが、あくまでこの場はわかりやすく伝えるための言葉であることをご了承ください。)

私が知っていたZ世代のイメージ。以前web広告の仕事に携わる機会があったこと(デモグラとかペルソナというワードが飛び交う)、また日頃からnewspicksというWEBメディアを愛用しておりZ世代の○○的な内容をよく目にしていたことから、私の中でZ世代に対してこのようなイメージがありました。

・タイパ、コスパ
・個性を尊重する
・モノよりコト
・それぞれの好きなことが多様化している(推し活)
・悟っている、無気力感がある

あとは昔に比べて飲酒をする人が減った、車の免許はとらない人が増えた、物の所有よりもシェア、などでしょうか。(Z世代のイメージと時代の風潮が混じっている気もしますが…)

今回改めて実感したのは『Z世代というけれど、一括りにはできないよね!』ということ。私が持っていたZ世代のイメージと重なる部分もあれば、違う部分もありました。

それは「○○世代というけれど、やはり個人個人であり、その世代特有に感じることもあるけれど、世代同士で共通するものもある」という感じ。

あくまで、今回お話を聞かせていただいた3名の学生さんから学んだことで、母数が少なめ、短時間の交流ではありますが。実感って大事。

世代が違っていたとしても、地域文化が違ったとしても。
お互いに興味関心を持って話し合うと、通じ合えることがある。
共感ではなくても、理解し合うことができるかもしれない。

だから対話という場は面白いですね。


ゆとり世代・おかゆのフィルターを通した感じたこと

私は今年31歳になります。いわゆる、ゆとり世代。土曜授業がなくなったり、なんか色々変更があったんだなぁという。「大人が決めたのに、これだからゆとり世代は!とか言ってくるのなんなん!!!」という怒りを覚えたことがあります。笑

Z世代との比較

私が今回のワークショップで感じたこと、学生さんたちのお話を聞いて感じたことは、語弊を恐れずにいうのならば「そこまで大きな差異はないなぁ」と納得感でした。

恐らくこれは、私の特性というところもあって。

・学生の頃からアニメ・漫画・ライブが好きで、イベントに足を運んでいた(2015~)
・新卒2年目,休日・業務時間外に勉強会参加・準備をしなければならない環境に耐えられず転職した
・有給がとりやすい企業を望んでいた(平日ライブ行きたい、遊びたい)
・少数派の感性を持ち生き辛さを感じていたため、個性を大切にすることを重視してきた(HSP気質)
・Z世代の友人と話す機会がある

会社員4社経験して、その間に副業、独立…という過程を経てきたので、知り合いの中では「会うたびに何やってるか変わってる人」という認識を持たれており、結構特異な存在であったかなぁと思います。Z世代の友人や年上の方と関わることも多く、多様な分野や人の感性に触れてきました。心理学やコーチングも学んできたので「人の個性」というものにとても興味があるし、尊重したい。体験としての知識を持っているし、個々でみる癖があるのだと思います。

私個人の職業キャリアでいえば、仕事が楽しいこともあったし、向き合えないくらい辛い時期もあって、そういった様々な体験をしてきた。だからこそ、周りから「フラットだよね」「色んなことを知ってるよね」と言われるし、想像力もより育まれた来たように思います。


話を戻しますと、Z世代の特徴と比較すると、
個性を大切にする、自分を大切できる環境を望む。
というところは、もしかしたら私たちの世代以上にZ世代は大事にしているのかもしれない、とは感じました。


年代が上の方々との比較

「24時間戦えますか?」という言葉。これは栄養ドリンク「リゲイン」のCMキャッチコピーで、1988年に登場しました。この時代を現役として生きた方々は、就職活動やキャリアをどのように考えたのか。今回の参加者の方にもこの年代の方がおられ、お話を聞かせていただく中で「そんな感じだったのか!!( ゚д゚)」と驚きが何回もありました。

私が新卒の就職活動をした時に着目していたこと、大事にしたこと。全く違う。

私の親は60代。きっと親がバリバリ働いていた頃は、「24時間戦えますか?」だったのだと思います。そういえば、忙しそうだった記憶があるなぁ。

そういった懸命に働いてくれた方がいたからこそ、今この時代が成り立っている、繋がっているなぁという想いも湧いてきました。


変化の時代にどう生きるのか

若者のためのキャリアカウンセリングを考える、というテーマから、Z世代の方、30~60代の方と交流を持つことができ、非常に学びの深い機会をいただきました。

自分とは異なる感覚の人と話してみる。

その頃は、○○はどうだったのですか?

そういう対話を重ねていくと、変化の過程が鮮明になってくるし、今という瞬間を大事にできる。そしてもしかしたらこうだったらいいのかもね!ということも浮かんでくるのではないかと思いました。

昔は「そもそも選択肢がなかったから、社会の中で決まっていることを続けるのが正解だった」ということなのかもしれません。

今私たちは、多くの選択肢の中から選べる状況です。
人によっては、選ばなければいけない、と感じる人もいるかと思います。


さて、あなたは今後、どんな「キャリア」を歩みたいですか?

自分の人生の足跡を振り返り、そしてこの先の道をみつめてみる。
そういう時間があると、今やっていることに自信を持てたり、希望に満ちた感覚が湧いてくるかもしれませんよ。


私のセッションとしては、今後はキャリア=人生 という大きな枠組みでみながら、職業キャリアにもフォーカスする。その中で「才能・得意なこと」と「苦手」とどのように向き合うかを深める、ストレングスコーチングを1年間提供してきた私にだからこそできることを構築していこうと思います。

いつかまたお知らせするので、もしご興味あったら、noteをまた見にきていただけたら嬉しいです。(フォローもいただけたらすごく喜びます…!!)


はい。

「若者のための」からちょっとそれましたが、私の感想でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

良き人生を!

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