「現代俳句」2025年2月号を読む。
「現代俳句」を読む時に、感銘句に印をつけています。
そのうち、特に面白かった感銘句を勉強のためにご紹介したいと思います。
わたしの一句
谷に雪己を量りつつ沈む
対馬 康子
百景共吟
探査機の命短し寒の月
星野 愛
列島春秋
逃げみちへ案内するかに豆を撒く
加藤 ひろみ
雪を踏むわたしの中の子どもたち
夏谷 胡桃
かりそめのバレンタインの日の長さ
武馬久仁裕
冬の鵙のど飴一つあげやうか
菊池 和子
おりがみの恐竜吠える春隣
松島 美佐子
新作現代俳句十句
蓑に蓑虫愚道とも一途とも
伊藤 政美
第六十一回現代俳句全国大会
幾万の鶏を枯野に埋めて忘れる
山戸 則江
恐竜の名前が長い夏休み
栗原 かつ代
一つずつ踏切鳴らし帰省せり
松井 弓
春爛漫すべてのドアが開きます
満田 三椒
現代俳句全国大会
青年の部 正賞受賞作・選評より
雪よ振る手がさよならをながびかせ
田村 転々
風を詠む
よく喋るカーナビと行く冬銀河
中西 芳之
冬の雷まだつながっている電話
西村 山憧
去る鷹も見送る祖父も風の中
坂本 吟遊
冬の陽に猫の抜け毛のよく光り
服部 きみ子
無防備に青首さらす大根抜く
小林 博子
振り向かぬただただ前を恵方とす
中 静子
鯛焼の五臓どこにも病ひなし
森野 稔
手袋の片方忘れ未来くる
石川 美智子
日向ぼこ心の凝りも和らげる
小泉 久美子
焼きたての鯛焼しつぽに残る夢
村山 恭子
木枯の手土産ですと酒を酌む
冨田 潤
一丁の斧を抱いて山眠る
秋山 青松
図書館俳句ポスト
それぞれの影引きずって冬に入る
練合 陽子
凩が洗濯物に絡みつく
タケダ
椅子買って椅子捨てられぬ小春かな
木村 隆夫
冬浅し小石気になる靴の底
坂井 正巳
悪相な魚ほど美味し冬銀河
久米 佑哉
山茶花を活けて休日始まりぬ
菱田 淡海
冬ぬくし休符のような黒猫と
小路 喜一
秋渇きアンパンマンの顔を食う
嶋﨑 光平
新入会員記念作品
春灯やハンドソープの影は鳥
川本 恭子
以上です。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
もっと面白い記事を書けるように日々頑張ります。
次回もお楽しみに!